こq『地底妖精』 公演情報 Q「こq『地底妖精』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ■約95分■
    幼女的万能感・唯我独尊感、さらには、その裏返しとしての排他主義・非社会性・他責的態度が強く打ち出されていた数年前の作品と比べ、世界に対して、社会に対して、一歩踏み込んでいた印象。

    ネタバレBOX

    妖精のお母さんと人間のお父さんの間に生まれた半端な妖精、言うなれば堕妖精を永山由里恵が演じ、ハンパ者の後ろ暗さから地下室にこもって独白を続けながら、時にモグラとからんだりする一人芝居。
    “社会への踏み出し”を感じたのは、以下のようなセリフ。
    たとえば、慰めてあげようと下心を秘めて抱きついてきたモグラを抱き返しながら、堕妖精は言う。
    「優しさを求めるフリして、私はこの肌の下を流れる男の血の温もりに興奮している」(大意)
    某恋愛マンガの主役の少年に憧れる堕妖精は、別の場面でこうも言う。
    「マンガの主人公にいくら憧れても、子は成せない。子を成すためには、近所で噂の衣服切り裂き魔のような、生臭いオスの血の流れる男と交わらなければならない」(大意)
    あげく、自らの被レイプ志向さえ打ち明ける堕妖精。
    話を盛り上げるためかもしれないが、堕妖精のありようが“男にとって都合のいい女”像に重なるのが面白かった。

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    2017/06/17 09:51

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