満足度★★★★
実に不思議な舞台だった。曖昧の中に覗く現実社会と現実離れした人々。始めは月の光のように思えた明かり。それが次第に、絶えず水底から水面を見上げるように感じられた。汚れを感じさせない藤田・高宗の演技が切なさを感じさせる。近童・中西熟年組の演技がそれを引き立てていた。自分の人生を諦めつつ、それでも逞しく生きている内田の演技も良かった。とても冴え冴えとした美しいセットと照明に彩られ、ファンタジックな印象が最後まで続く舞台だった。
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2017/05/24 16:15
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