恋の手本 公演情報 劇団肋骨蜜柑同好会「恋の手本」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    鑑賞日2015/12/12 (土)

    赤穂浪士が吉良邸に討ち入った元禄の年(1703年)。
    大阪で起きた若い男女の心中事件を題材に、近松門左衛門が書いた人形浄瑠璃『曽根崎心中』。

    未来成仏うたがひなき恋の手本となりにけり

    当時の、そして現代でも浄瑠璃や歌舞伎の演目として人気のある、遊女お初と手代・徳兵衛の悲恋物語。若い人たちが取り上げると聞き、王子まで駆けつけました。

    ネタバレBOX

    上はサラリーマンから下は女子高生?までの、男女6人。歌舞伎における黒衣装束を身にまとった司会者に促されるまま、自身の「イチバン燃えた恋の話」を披露させられます。そして、その高揚した雰囲気のまま、台本を手にした6人は『曽根崎心中』を演じていくうち、知らぬ間に、3組のお初・徳兵衛へと…。
    虚実ない交ぜの展開を通して、『曽根崎心中』の精神世界を、より浮き上がらせる80分(…だと、自分は理解しました、汗)。

    現代の男女にお初・徳兵衛をオバーラップさせる、このアプローチ、正直いって、既視感ありありアリエール!
    芝居が始まってから、しばらくの間、懐かしさのあまり、「遠い目」になったのは、そのせいかな?
    もっとも、そのオーバーラップさせた男女が「3組のペア」であるところに、脚本家の非凡さが感じられます。なんせ、おはなしが進行するにつれ、『曽根崎心中』の世界がより多面的に…まるで万華鏡を覗いているかのように思えてきたのですから!

    3本立った細いポールに、それぞれの「お初」が縛られ、ついには相対死(あいたいじに)する最後のシーン。バルコニー席の観客からは視覚的にまさしく万華鏡覗き状態、だったかと。

    ただねっ! まっ、あくまでも個人的嗜好なんですけど、せっかく3組のお初・徳兵衛がいるんなら、その3組の色合いの差、もうちぃーと際立たせてみては? 各ペアの差異が小さい故、お話が少しおとなし過ぎるとか何とか…(以下、フェードアウト)。

    普段はあんまし気にしないんですが、今回だけは他人様がどう感想を述べられているのか、ツイッター、目を通してみました…ぎょえ~! 皆さん、絶賛の嵐じゃぁぁぁ!

    要らぬことを書いて、申し訳ございませんでした(反省)

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    2017/05/01 09:43

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