満足度★★★★★
初めて演劇を生で見る前に見たDVDが、アガリスクの
「ナイゲン」と「時をかける稽古場」だった。
どちらも好きだったけど、より好きだったのは「時をかける稽古場」。
青春にほど遠い生活を送った学生時代が題材のものに共感できなかったのかもしれない。
ただそれだけじゃなく、雰囲気だったり暗転・明転の連続だったり、色んな要素が
程よく詰め込まれている感じが好きだったんだろう。
今回、2.0となったものを生で見た。
帰ってから、改めてDVDを見た。
見直してみて、けっこう変わってないところが多くて、また、
前の方が良かったんじゃ?って思うところもあった。
2.0というより1.1という感じだ。
でも、それはもともとの「時かけ」の完成度が高かっただけで、
お芝居自体はとても楽しいものだったし、とても中身の詰まった130分だった。
クマガイ役の得難い存在感、ハマカワ役の小さい体に見合わない、場を支配する声・演技。
ヤブキ役は少ない出番でも、独特の存在感をキッチリ示し、「すみっこぐらし」もワンポイントの
コンテンツとしてちゃんと成立していた。
ホソイ役がなくなったマイナスも、ハマカワ役・ヤブキ役が入ったプラスも、
厳然としてあった。惜しむらくは、黄金のコメディフェスティバルで優勝したのに、
良質のコンテンツをお届けし続けているのに、人気が少し見合っていないことだ。
もう少し人気が出て良い劇団だと、ずっと思っている。