満足度★★★★
あぁ、親しみを感じてしまう!!
観劇させて頂きました。この作品は、昔でしたら「奇妙な味の物語」と呼ばれるジャンルになるのかとも思われますが、今の方がロアルド・ダールの「奇妙な味の小説」を読まれているか知りませんし、その頃の日本の名のある作家も文芸雑誌に単発でよくこの様式の小説を発表していたことを知っている方がどのくらいいるかと思うと、もはや古い言葉なのかもしれません。しかし、この全くお洒落ではなく、男臭い上にオタク臭くて・・・個人的には本作品の物語が肌にピッタリと合い・・・その台詞の一つ一つに納得してしまいました!実は昔、色々なオタクをしていました。プログレオタクでもありジャズオタクでもあり文学オタクでもあり、昼間はレコード屋と古本屋を物色し、そして夜は陸サーファーの格好でサーファーディスコへ行き朝まで遊んでいた時期もありましたが、当時のディスコは2000円でフリードリンク・フリーフードでしたが、店員さんと仲良くなればすべて無料のありがたい遊び場でしたが、サーフィンをしている者はごく少数で、サーファーの格好をしていながらサーフィンの話題はタブーと言う不思議な遊び場でした。そのサーフィンに興味があれども手は出さない陸サーファー世代としては本作品のオタクさに心を許してしまいます!そして、本作品の全く洒落ていないけれども正直な男の気持ちを表した台詞に大きく頷いてしまいます!その台詞を言った者のせいで何度修羅場の仲裁に立ち会わされたことか、その台詞を言った者のやけ酒に何度付き合わされたことか・・・男は本当に自分勝手で困ったものですが、周りで観ているのならば楽しいものです!男臭いし、オタク臭いのが嫌でなければの話しですが・・・自分の場合は本作品にかつてのオタクの血が騒いでしまいました!文学オタクからすれば「奇妙な味の物語」ですし、プログレオタクからすれば物語の「変拍子」具合が肌に合ってしまいます!若かりし頃の思いばかりが過ぎってしまった本作品に対する今回の星の評価は全く個人的な好みでつけたもので、客観的な視点で本作品がどのように思われるのかは自分にはほとんど分かりません。観劇中自分勝手に「波乗り戦隊オタクレンジャー!」と名づけて楽しんでいる始末です!やはり、今でもまだ自分はオタクであることを再確認してしまった夜でした!