青春の延長戦 公演情報 冗談だからね。「青春の延長戦」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    物語は、3つの時代(1998年秋、2008年冬、2018年夏)という10年間隔を往還して展開する。その時代は役者の控え位置、舞台上部の幕(スクリーン)への年代映写によって分かる。
    登場するのは演劇(小劇場)に携わる人々、その等身大の姿を通して自らの状況(総じて若い役者であるから青春真っ只中)を投影させているようである。全体としてテンポをよく観せようと努めているが、少し時代の往還(場面転換)が慌しく余韻が感じられないのが残念。舞台上にある色々な(小)道具を引っ切りなしに使用するため、その可動なりに意識がとられたように思う。

    (上演時間1時間30分)

    ネタバレBOX

    舞台をコの字で囲み役者控席とし、残りの一方向が客席になっている。それぞれの時代・季節ごとに座る場所が決まっている。舞台上にはテーブル、TV、旅行鞄という比較的大きな物から灰皿、クッション、クマのぬいぐるみまで様々なものが雑多。場面転換によってそれらの物を中央に運び、片付ける。

    物語は演劇に関わる人々の暮らしや思い入れ、演劇を続けていく経済的・精神的困難さを思わせる。日常の安定した生活と好きな演劇活動との間に揺れる心。その状況変化を3つの時代から眺めているようだが、過去から近未来へ時は流れているのか、はっきり分からない。切り取ったシーンから断片的な状況が観てとれるが…。物語の関連性をもう少し意識して描いてほしいこと、キャストの個性的キャラクターを丁寧に演出できていれば面白かったと思うだけに勿体無い。

    思っていることをストレートに表現しているようだが、その気持に客が”観劇”しているという点をもう少し意識すれば…。青春(若い)の思いを勢いよく表現しているところは魅力的。それだけに観客を芝居の中に引き込むような観せ方に工夫があればと思う。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2017/03/26 16:24

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