軽やかな初夏の風とやわらかな幻のための3つの短編集 公演情報 EgHOST「軽やかな初夏の風とやわらかな幻のための3つの短編集」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2016/05/30 (月)

    朝からの雨がポツポツと止まぬ荻窪まで足を伸ばして観て来ました(以下、ネタバレboxにて)。

    ネタバレBOX

    最初は、夏目漱石原作の『夢十夜 ~第一夜~』。
    死んでいった女の墓を見守り続ける男。しかし、気の遠くなるほどの歳月を経ていくうち、本当にそこに埋められているのかさえ定かではなくなり…といった幻想的なテイストの作品。
    「女」を演ずる児玉華奈さんが演出上の指示なのか、かすれ気味の小さな声でセリフを喋るので、聞き漏らすまい!と踏ん張った分、いささかストレスを感じましたが…悠久の時の流れを表現する、巧みなライティングに映し出された児玉さんの「女」と、ぜんさん演ずる「男」の佇まい、まるで幽玄の世界の住人のよう!
    今宵の3つの短編の中で、個人的には一番好みの作品でした。

    二番手は、山川方夫(まさお)の原作をベースにした『予感』。
    精神科の女医(演・竹田真季さん)がふとしたことから若い男性患者(黒澤正さん)を連れ立って、別れた夫(西原譲治さん)が運転する観光バスの乗客に…と突然、若い患者が叫び出します。「このバス、転落するから降りましょう!」
    竹田さん扮する女医の快活な語りで終始リードされるこのものがたり。まさか、こんな結末とは!と驚かされた作品でした。

    最後は、EgHOSTさんオリジナルの『ヴァルプルギスの羊』。
    娼婦の少女キティ(大島朋恵さん)を中心とするストーリーは、この団体さんの作品らしく、往年のフランス映画(それともイタリア?)観ているような気分に♪
    それから、キティが大切にしている羊のぬいぐるみ?ジジーが踊るシーン。演ずる仲村弥生さん、個人的に、四コマ漫画を描く方、と認識していたもんで、バレエの経験もある女優さんだと知って、びっくりぽん!!
    ただ、この羊のジジーの位置づけ、オイラには理解がちょい及ばなかったデス(汗)

    以上、毛色の異なる3本の短編集、それぞれに堪能させてもらった、良い宵の時間でした、とさ♪

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    2017/03/14 07:50

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