未亡人の一年 公演情報 シンクロ少女「未亡人の一年」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/03/08 (水)

    3年前に夫を亡くした女流作家「先生」と、その「お母さん」。母の「兄さん」。家政夫の、バツイチ・中年男性「アカギ」。女流作家の親友「エリ」。

    以前に夫を亡くした「ミツコ」と、娘の中学生「キホ」。「ミツコ」の親友「ハナ」に、「ハナ」の彼氏「セイ」。「ミツコ」や「キホ」と交流のある、前妻に先立たれた夫「ヒロシ」、若い後妻の「シズカ」、前妻の子・大学生の「ソノヤ」の一家。

    これら2つのグループを交互に描きながら、おはなしは進行していきます。

    グループの関連を暗示するような伏線を輪唱…いやカノンのようなセリフ回しで張りつつも、基調は終始ノンビリムードで、客席から笑い声も聞こえて来る前半。

    ですが、そうした雰囲気も、一連の伏線に象徴される、作劇上の「仕掛け」が観客に明らかになった終盤からは…隣りの女性客の嗚咽が止まりません。オッサンのオイラですら、ワサビが鼻にツーン、な心持ちになりましたし。

    随分と凝った作りの「理」の芝居だと思います。ですが、「理」に勝ち過ぎず、(「ミツコ」の考えに共感できるかどうかはさておき)内容自体はわかりやすい。そして、ラストシーンで、観客の皮膚感覚に伝わってくる「情感」…。
    個人的嗜好で恐縮ですが、良い舞台を見せてもらったと感謝しています。

    おっと、最後の最後で蛇足をひとこと!昨年の『量子的な彼女』での「部活の顧問」役以上に、どうしようもなく情けない…でも、どこかシンパシーを覚える(苦笑)、とある役柄を熱演の横手慎太郎さんにも感謝デス!

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    2017/03/09 03:41

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