満足度★★★★
鑑賞日2016/09/04 (日)
(俗説らしいけど)レミングの集団自殺さながらの終盤のシーンは一番印象に残りました。それも含めて、「危機における人々の行動」の表現に時代の流れを感じます。
これを引き合いに出すと笑われるかもしれないけど、シン・ゴジラでのソレとひどく対照的なものを感じました。確かに冷戦のあの時代は、ひとたびコトが起こればこうなるであろうという漠然とした怖れがあって、これも一つのリアル。
それは実態としては今もあまり変わらないのかもしれないけど、一方で震災と原発事故を同時にくぐり抜け、そこで身を危うくしてでも自分の務めを全うした人達が数多くいたことを思えば、シン・ゴジラでの人々の振る舞いも、また厳然としたリアルだ。
どっちが良い悪いでも、正しい・間違いの話でもなく、純粋に両極の筋書きで双方に理があると思う。ただ、その2作の間に、現実の「未曾有のパニック」が実際にあったことを思えば、時代の差かなとも思えるのです。