泣かないで温水 公演情報 参々々「泣かないで温水」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    「ふたつ、みっつ、ひとつ」「ムセイオン」を観た!
    正直言って「ふたつ、みっつ、ひとつ」の作品は解らなかった。「ムセイオン」は好みの作品。

    ちなみに隣の方に聞いたら、ワタクシと真逆。むしろ、「ムセイオン」はわからなかった。と言う。なんで解んないんだよ!っつーて突っ込みたかったが、他人と劇評で激論してもしょもないから。それだけ感性が違う、ということでしょね。。

    以下はネタバレBOXにえ。。

    ネタバレBOX

    そんな訳で、「ふたつ、みっつ、ひとつ」はスルー。

    「ムセイオン」の感想。
    2030年、東京の片隅にある薄暗い半地下にある飲み屋に集まる作家たちの物語。
    鳴子は生まれつきの遺伝型睡眠障害「ユメウリ」を患っているが、夢の中の出来事を物語にして発表している作家だった。その鳴子が睡眠に陥ると彼女の下の世話から全てを介護しながら、鳴子に尽くす事が全ての男。

    鳴子は段々と夢なのか現実なのか解らなくなるほど、夢と現実が密接にリンクし始める。つまり、一度眠りにつくと、三日も昏々の眠るようになってしまう。寝ている間も鳴子の物語は続いているのだ。夢が現実に、現実が夢に。

    新作「ムセイオン」の執筆しながら、鳴子は夢に逃げながらも、鳴子に尽くす男・駒の存在が鳴子の全てになり駒を離したくない、離れたくない。と思うようになる。そのことが鳴子を苦しめ不安にさせる。

    この男を失いたくない。この男はなぜ私の傍に居るのか?好きになればなるほど自分を不安にさせる感情が重い。
    駒は鳴子がとても好きで、だからこそ鳴子の傍で鳴子の世話をし続けるのだが、鳴子はそれでも不安なのだ。

    やがて、彼女は不老不死の薬を駒と一緒に飲もうと計画する。そうする事で駒とずっと一緒に居られるからだ。しかし、駒はその薬を飲まない。

    屈折した愛の不条理劇。

    素晴らしいです。とにかく好みの作品でした。深層心理に迫る作品は観ていて気持ちいい。
    月をイメージしたセットも簡素だけれど、美しい。
    白い月の向こうは穴が開いてる。ような感覚の本は以前、読んだことがある。確か、ハイジャック犯がある目的の為に仲間と一緒にハイジャックして月の扉が開いたときにそこに入る。という「月の扉」という小説だった。。

    鳴子を演じた星野菜穂子がまた素晴らしのよ。
    気負いのない自然な演技で淡々と演じてました。その演じ方がまた、素晴らしい!

    いあいあ、良いものを観ました!お勧め!





    4

    2008/12/21 17:29

    0

    0

  • nahoccom>
    な・なんと・・誤植ですか、可哀想に・・。
    名前を間違えられるなんて・・悲壮感ただよってまう・・。
    鳴子、素晴らしい役でしたよ。なんといいますか、自然な演技でまったく違和感を感じさせませんでした。つまり実際の鳴子もあんな感じなんだろうな・・。と思わせる演技。
    外見は淡々としているけれど芯は弱くて臆病な心理描写を絶妙に表現していてとっても感心しました。
    ぜんぜん気負ってないところが、また、いい。。
    4x1h Playも拝見していますが、こちらでは貴女のことは残念ながら覚えていません。

    今回は作者の作った物語と貴女の演技が見事にマッチしていたのだと思います。
    きっと貴女の事は忘れませんよ。そうやって、人の心に残る演技をこれからもしていってくださいね。

    楽しい一日でした。有難う!(^0^)

    2008/12/25 01:02

    御褒めの言葉を頂戴し、嬉しいです。
    ご来場ありがとうございました。

    コリッチの公演詳細等、主催者側のミスで漢字表記誤植がありますが、
    正しくは「奈穂子」です(涙)。訂正し、お詫び申し上げます。

    星野奈穂子

    2008/12/24 21:26

    おーじ、この本を書いたのは女性ですよ。素晴らしいですね。
    ストーリーの展開も素敵だし、二つの世界観を彷徨う設定がとにかくワクワクしました。
    駒という鳴子に尽す男の存在も物語を更に活き活きさせてた。
    夢物語を書く小説家ってのも、そのものでしょう?
    だって小説家って存在自体が虚構でしょう?
    作家ってみんなペンネームを使ってる。ペンネームの作家は本物とは違う、最初から虚構の存在でしょう?その虚構の存在が夢物語を書いて、挙句、現実よりも夢の世界に浸ってしまう。。

    フィクションがフィクションを呼ぶ。そこに深層心理を注入したら、もう言う事ないでしょう。
    最高の本でしたよ。
    たまに居るのよね。初めて執筆して凄いストーリーを書く脚本家が。素敵です。


    2008/12/23 00:06

    あぁ、良かったみたいですね・・。

    この夢と現実がないまぜになっていくという題材は、ちょっと面白いですね・・。
    SFチックな作家なんか、好んで描きそうな情景です。

    題材がSFっぽくても、そこに人間の心理や気持ちが描かれているのがこの作品の良いところなんでしょう・・。

    好きになったり、不安を感じたり・・。
    また屈折した愛、というのも、感情を有する人間特有の要素でしょうし・・。

    好みの作品に出くわすと、何だかとても嬉しくなりますね・・。
    いい作品に出遭えて、良かったですね・・。

    2008/12/22 23:30

このページのQRコードです。

拡大