満足度★★★★★
無題1985(16-275)
20:00の回(曇)
ややおしでロビー開場、初日、スタッフの方がいつもより多い気がします。
20:06開演~21:10終演。
6月に観たこの「白痴」、この世のものとは思えない雲状の存在、~「それ」に焦点を合わせようとしても常にぼやけてしまう~は、薄れてゆく「意識」そのもののようで息を潜めて眠ろうとしているのか、じっと何かを狙っているのか。
トリックアートのように、見えるとおりのままに実在する、と意識は受け止めているが、片隅ではなにが真実なのかをかろうじて疑っている。
不思議な生き物は何を探しているのか。
ムィシュキン...ねずみとありました。
星の瞬きのようにユラユラとした灯りが意識のon/offをイメージさせる。
もちろん原作は未読、ロシア文学にも縁がなく、むりやりあると言ってみてもストルガツキー兄弟の作品と「ロシア・ソビエトSF傑作集(創元))、映画では「妖婆・死棺の呪い」くらい。
白と黒、明と暗。すべては黒に溶け込む。
余談:スタッフのお一人に訊いてみると多摩美の学生さん。調べてみると勅使川原さん「教授」だったのですね。月曜日、多摩美の学生さんも出ているカフェ公演があって、ちょっとお話したばかり(1月の「大工」は予約済)でした。また、夏に上野毛のキャンパスで観た「赤鬼」は野田さん作でした。
2014/4から始まり、今年もたくさん観ることができました。