満足度★★★★★
身じろぎもできない・・・
「え~っ雪女がでてくんの?こわ~い。でもフフッちょっと観てみようかなっ」なんていう人はとんでもない事になると思う。
自分は今まで、これほどまでに追い込まれた人間の本性を赤裸々に描いた作品を観たことが無い。
「死」そのものより、死を覚悟出来ずに正気を失ってしまう人の弱さこそがまさに恐怖である。
終演後しばらくは「すごい、・・すごい」という言葉が、ただただ頭の中をグルグル駆け巡っていた。
あの現場の様な状況ではさすがに正気を保つ自信など無いし、まず小屋まで辿り着くのすら無理だろうが、自分なりに倫理や道徳とか言う以前のもっと原始的なところの「死」について見つめ直す機会となりました。
私は演者をやった事がないので分からないのだが、役者さんは公演後、感情を引きずったりしないのだろうか。
打ち上げ等で切り替えて最後まで乗り切ってほしい。
とは言え私は観客サイド。初日よりさらに演技の深みを増していくであろう明日以降の公演を観劇する人達がうらやましかったりする。