満足度★★★★★
無題1967(16-257)
19:00の回(曇~雨)。
18:40会場着(全席指定)、座席はB列からで2列目でした。
18:57(前説、アナウンス、130分)、19:03開演~21:11終演。
王子小劇場で初めて「てがみ座」を観てから(2011/4)5年半。劇団員の方の客演作もできるだけ観に行き、今年は前作(3月)と本作で2本、会場、演出ともだいぶ違った作風。
絵を観に行くというと、国内のものでは特定の作家さん(ホキ美術館の写実画、マンガ原画展、また観たい池口史子さんは洋画だけど)は観ますが
「浮世絵」の原画をじっくり観たことはなく、常設展で展示されていてもほとんど素通り。
会場の広い空間にたなびく薄い白布、具体性を抑えた清楚な美術が私の乏しい想像力ですら刺激する。
北斎は名前しかしらず、最近のニュースで「シーボルトが持ち帰った絵」というのを聞いてフーンと思っていたらちゃんと本作の中にも出できました。観劇後、書店に北斎コーナーがあったので手にとって見るとナルホドーと感ずるものがありました。
11月22日、両国に「すみだ北斎美術館」がオープンするそうで、シアターXに行ったときにでも観に行こうと思う。
広い舞台、日芸の中ホール(江古田)、伝承ホール(渋谷)、スペース・ゼロ(新宿)なども広い空間で様式美と強く息づくものを感じる。
舞台上の役者さんの動きを観ていながら、コンテンポラリーダンスに近いものを感じる。
てがみ座の作品には、群集が駆け足に近い歩きで時の流れを作るシーンが出てきますが、今観に行っている神奈川県の高校演劇発表会(11/19-20が県大会)、神奈川総合高校「この国をさがして」にも同じようなシーンがでてきます。単に役者が右に左に移動するのではなく「この国」が大きく動いてきた軌跡を描いていました。
まさに「人に歴史あり」
次は1年先...初演から今に至る間に少しは賢治の世界に触れることができましたが、まだまだこれから。