『みんなしねばいいのに』 公演情報 うさぎストライプ「『みんなしねばいいのに』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    室内が騒がしく面白いが...
    ハロウィン、万聖節(11月1日)の前夜祭、悪霊を追う払う日...子供たちが仮装しカボチャに目鼻を刳り抜いたおばけランタンを持って家々を回る。
    本公演は、女性専用のマンションに住んでいる私の室にも本物の幽霊がいる。この私の室以外に2部屋の住人が錯綜するように登場し、不条理ならぬ理不尽な振る舞いが...みんな死ねばいいのに。
    場面ごとの面白さと全体を通してみた時の平凡さのギャップというか落差が勿体無い。同時に、上演時間75分にも関わらず、気になることが...。

    ネタバレBOX

    舞台セットは、中央にマンションの部屋...その奥壁は中央が窓、それ以外は飾り棚。そのBOXには ぬいぐるみ などの小物が置かれている。またいくつかのBOXはランタンイメージの照明が配置されている。そして上手側にテーブル・イス、下手側にベットが置かれている。若い女性が住んでいるイメージ。その部屋の周りは街路。またミラーボールがいくつか吊るされている。
    3部屋は同じ間取りという設定、住んでいる住人が登場することで、誰の部屋か区別できる。その演出は分かり易く巧み。

    女性専用のマンションに何故か男が出入りしている。マンションの私の部屋以外に上階とその隣室の住人が絡んでくる。外はハロウィンに浮かれているという設定であるが、その騒動は感じられない。逆にこの3部屋での出来事のほうが騒がしい。3組の女性が体験する厄介で迷惑な話々。

    当日パンフの劇団紹介では、不条理を描くようなことが記載されていたが、この公演では、その道理というよりは不可解な印象のほうが強い。男の闖入してきた状況は理解の範囲であるが、半同棲のような状況はどうしてか。各室内の騒動は気味悪く、少し怖い雰囲気が漂う。この不可解な状況も含め、物語全体が仮想(装)の中に溶け込んでいるようだ。

    さて気になるのは、上演時間75分という比較的短い物語において、カラオケで歌うシーンが多いこと、角(ツノ)男が窓から落ちて再生してくるリターンが多く話の展開が足踏みしているように感じる。不条理というよりも理不尽という印象であるが、その居直り的な不気味さ、不思議さは公演を面白可笑しくしているだけに繰り返しの多さが勿体無い。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2016/10/30 13:53

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