10月歌舞伎公演「通し狂言 仮名手本忠臣蔵」 公演情報 国立劇場「10月歌舞伎公演「通し狂言 仮名手本忠臣蔵」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    完全版は嬉しい
    エッヘンから城明け渡しまで

    ネタバレBOX

    口上人形
    大  序 鶴ヶ岡社頭兜改めの場
    二段目 桃井館力弥使者の場
          同   松切りの場
    三段目 足利館門前の場
          同   松の間刃傷の場
          同   裏門の場
    四段目 扇ヶ谷塩冶館花献上の場
          同   判官切腹の場
          同   表門城明渡しの場

    お軽と勘平の道行だけ観ると唐突感がありますが、その原因となる逢引の場と後悔して去る場があると事情が良く分かります。花献上は41年振りの上演ということですが、花は桜の花のこと、刃傷事件が春だったことが分かります。今回は完全版で本当に嬉しい限りです。

    高師直役の左團次さんが上意の書面を持ってくる使者の優しい方の石堂右馬之丞を演じているところが皮肉で面白かったです。しかし、いい役者が死んでしまって全体としては華がありませんでした。ただそのような中でも、力弥の許嫁である小浪を演じた中村米吉さんが若くて可愛いくて一番際立っていました。

    以前勘三郎さんが、切腹の場で畳の上に乗るときに、乗ったら最後もう引き返せないという気持ちが表現できるかどうかが大切だと話されていたことがありましたが、舞台の前面全てに10cmぐらいの板が塀のように立ちはだかっていて足元を見ることができず残念でした。

    表門城明渡しの場の最後、表門がどんどん遠ざかっていく様は風情がありました。

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    2016/10/26 10:41

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