ゴドーを待ちながら 公演情報 Kawai Project「ゴドーを待ちながら」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ネタばれ
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    ネタバレBOX

    サミュエル・ベケットの【ゴドーを待ちながら】を観劇。

    永遠の不条理演劇と言われ続けているようだが、内容をカットせずに150分版を観ていると、全くそんな戯曲ではなく、哲学的に受け取れる作品になっている。

    ディディとゴゥゴは職も住む場所もなく、毎日の食事にありつけるかどうか不安である。そんな彼らはゴドーを待っているのだが、ゴドーの代わりに来るのは彼らを征服しようとする輩だ。
    第二次世界大戦中に敵国に占領された人々の飢えや苦しみの中、彼らがゴドーを待つ事が希望なのか絶望か?
    そんな葛藤をしながら、来るはずのないゴドーを待つ事によって、何かを掴み取ろうとして、今日一日を生き延びようとして行くのである。
    時代背景は明確に描かれてはいないが、明らかに戦時中に苦しんでいた欧州の市井の話である。

    未だにこの戯曲が世界の至る所で呼吸をしているのは、やはり世の中は全く変わっていないという現れであろう。

    非常に観る価値の作品である。

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    2016/10/23 12:38

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