スタンダード・デイ 騎士 公演情報 無頼組合「スタンダード・デイ 騎士」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    騎士(ナイト)シリーズ本編でないが、面白い!
    千一夜物語をイメージするような物語構成。人殺しをさせないための面白い話の数々。本公演は「スタンダード・デイ騎士」の番外編...架空の街”サウスベイシティ”の裏通りで生きる人々に焦点を当てる。

    説明にあるように「過ぎゆく人生の一部をオレはムダ使いしてるだけなんじゃねぇの」...本公演の底流にあるのは”時間”を巡るアレコレが描かれる。
    とてもスタイリッシュでオシャレな...”時”を観(魅)せてくれた。

    (上演時間2時間)

    ネタバレBOX

    物語はACT1~3で構成されている。基本的にはACT3がベースになっており、他の2話はその劇中劇として描かれる。
    舞台はサウスベイシティにある「BAR・ハミングバード」。そのセットは、上手側にテーブル、イス、下手側にカウンターをイメージした可動式の台、というシンプルな作り。全体的には暗色で”真夜中”と”BAR”の中という両方の雰囲気を出している。

    物語の骨格となるACT3「101ストリートジャズ」...
    私立探偵の風吹淳平は、BAR‟ハミングバード”で張り込みをしている。 向かいのビルの会社に出入りする人間を長時間張り込みしている。実は「このBARのママを店から出さないための方策。依頼人の目的な何か。

    ACT1「サブウェイ・タンゴ」
    難病であと数年しか生きられないことを知った男。人の役に立つことをしたい...地下鉄の起こるトラブル処理や人助けをする組織「メトロ・ガーディアンズ)での仕事。そこに残り少ない人生の生きがいを見つけたようだが...その組織は悪の温床のような。命という時間の限界(尊さ)を知ったとこtで、生き甲斐を見つけることができた悲哀。

    ACT2「摩天楼セレナーデ」
    エステサロン経営者の母と刑事の娘は確執ある親子。互いに虚勢を張り合っているが、実はお互いのことを思いやっている。母・娘共に夫が失踪し、長年待つ生活をしている。母は自分と同じ思いをさせないよう、娘に早く決断するよう促す。待つ時間は不毛...自分のために時間を使うこと。

    ママの娘は中学生の時、拉致監禁されていた。そのトラウマで101番街交差点で自動車に(飛込み)轢かれて亡くなった。その監禁した犯人を殺そうとしていた。そのことを知った、元夫が探偵に依頼したという。

    千一夜のように感動または面白い物語をそれとなく聞かせることで、犯行させない創意(話)工夫。過去や未来や現在を失くしてしまった男と女のSTORYは、とても都会的で粋。そして〝長く熱い夜(ナイト)"は魅力的なお話だ。

    次回公演も楽しみにしております。
    とりあえず、「騎士シリーズ」の最終回が延期になりホッとしている。

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    2016/08/08 17:39

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