きれいなひかり 公演情報 情熱のフラミンゴ「きれいなひかり」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    第7回せんがわ劇場演劇コンクール グランプリ
    ダメダメ学生が卒業制作のため前夜集まり作業することに...典型的な劇中劇。この公演、なんとなく彼らの等身大の芝居稽古という準備段階を想像させるような内容である(彼らはダメダメではないが)。
    一見アナログ世界に見えて、実は近未来のように感じられる、そんなシュールさも垣間見える。
    (上演時間40分)

    ネタバレBOX

    コンクール形式のため、次公演(劇団)の準備もあることから、大掛かりな舞台セットは作れない。本公演も小物を有効活用し、舞台技術(音響・照明)との相乗効果を狙い、見事に功を奏していた。

    梗概は、説明「日本イベント専門学校(通称イベセン)照明学科の卒業制作前夜。卒業単位ギリギリの“いわくつき”生徒が集まるN班は徹夜で仕込み作業をしていた。 猿以下の知識で課題は完成するのか…」というもの。この「猿以下の学生」という役作りのための稽古にかこつけて退廃的な遊びを繰り返したと...。一夜劇のため、夜明けには終わる。その終わり方が、見回りロボットというハイテクの極み。
    一夜という限られた時間、作業場という限定された空間、そこに気だるさと、目的を達成させようとする足掻き。それが舞台という画面を押し広げるようだ。

    脚本も面白いが、音響や照明技術が素晴らしく印象的である。光と影のコントラスト、人の心の明暗を映し出すようである。演技は気だるさ(ダメ学生のイメージか?)を漂わせるため、猫背でスローテンポ。卒業制作場面として、脚立、ドラム缶、バナナ、缶箱を用いSE...。その音だしが上手い。

    人間観察を通してのユニークな感性が、ダメ学生のキャラ設定を作り出していると思う。そしてその集合体としての人間(学生)関係の真面目・不真面目、器用・不器用という対の可笑しみが出ている。

    コンクール作品であるが、通常の公演でも十分楽しめるもの。
    次回公演を楽しみにしております。

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    2016/07/31 13:17

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