光射す場所へ歩く君たちへ 公演情報 AUBE GIRL’S STAGE「光射す場所へ歩く君たちへ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    期待の新演劇ユニット
    新演劇ユニット AUBE GIRL'S STAGE。

    その第1回公演(旗揚げ公演)

    女性13人のステージだけど。
    討論あり、ケンカあり(笑)、
    男勝りの、「熱い」舞台でした。

    満足度高い。
    次回作にも期待。

    ネタバレBOX

    この舞台のテーマも『進路・将来』。
    最近、未来モノ、歴史モノみたいな壮大なテーマのを見ることが多かったけど、この舞台は、かなり身近というか、等身大。


    物語は、愛莉、心音、七海の同じクラスの仲良し3人が、『女子高生プランニング』という自己啓発セミナー、将来設計ワークショップに参加するところから始まる。
    愛莉は過去に尊敬する教師の出逢いから教師志望。心音は料理人。七海は決まってなくて。七海に将来のことを考えさせようと心音が2人を(半ば無理矢理)誘う。


    セミナーは、1クラス8人で。残りの5人は、マサチューセッツ工科大を目指すエリートの芽吹。その同級生でケータイ依存性の瑠華。同じケータイ依存性の悩みを持つ玲奈。親の束縛から逃れてきた萌子。ちょっと暗い過去がありそうな彩夏。


    セミナーの代表が山田美貴。セミナーの進行役が陽香。セミナーを取材に来た中野区役所職員が金子。その上司(現公務員、元ヤン)が野島。山田美貴の姉で、かつ主人公・愛莉の中学時代の担任が山田美香。
    この5人が、いわゆるオトナ組。


    さらに、美香の娘が彩夏とか、愛莉と美貴と彩夏も昔会ったことがあるとか。


    伏線はられまくり(^_-)


    セミナーは3日間。ゴールは明確で、3日目に、やりたいこと(将来)を発表する。


    まず自己紹介で、合宿に来てもケータイを手放さない瑠華に芽吹がキレる。
    全編通じて、結構キレるシーンやケンカのシーンが多い(^ ^)(笑)
    このへんも、イマドキというか。あるあるだよね。


    そこで瑠華の肩をもつ玲奈。同じケータイ依存性。
    ネガティヴな共通点って、ポジティブな共通点より強い仲間意識が産まれることがあるのは、心理学でよく言われること。


    初日は、未来を決める前に、まずは自分の過去分析。
    これなんかも、心理学、産業カウンセリングの基本プロセス。
    三上さん、山本さんとも、よく研究されてるなーって思いました。


    ここで、中学を過ぎてからの過去が書けない愛莉。中学に入ったあたりで『死』というキーワードで止まってしまう彩夏。


    実は(回想シーンになるのですが)、彩夏の母が山田美香先生。引っ込み思案だった愛莉は、中1の時に美香先生に出逢い人生が変わる。彼女のような教師に成ろうと決めた。
    ところが美香は、重い病気を患っていて、
    その数年後に他界。


    劇中では、美香先生が(自分の死を悟り)、徐々に愛莉を突き放すようになったところがあまり描かれてないんだよね。
    愛あるがゆえに、死にゆく人に頼っていてはダメよ!ってメッセージなんだろうけど。


    オトナ組の熱くオモロイ(笑)サポートもあり。8人のJKはケンカしてぶつかりながらも、次第に自分を見つけていく。


    芽吹は、別にマサチューセッツ工科大に行きたいわけでなく、やりたいことが見つからないから良い大学に行きたいだけだと悟り。
    瑠華は、芽吹と同じく、未来は『大學』と記す。
    なかなか高校生くらいで、未来(職業)を決めるのは難しいよね。

    萌子は、親からの自立、オトナになることを宣言し。


    玲奈は、ケータイ依存性を逆手にとり、ケータイアプリのプログラマーを目指す。


    心音は、唯一の初志貫徹。料理人に。
    (なぜ料理人とかのくだりは、次ブログで)


    七海は。実は自分は『プリンセス志向』だったことを、この合宿で見つけ。
    各種プリンセスを描くデザイナーに。


    ちなみに全編通じて、僕の個人的なツボは。
    七海の過去分析の『お姫様』と、
    七海の『もう夕飯の支度手伝ってくるしー』かな。
    (見た人しかわからないネタ)


    そして、母の死のショックから未だ立ち直れない彩夏は、白紙(将来未定)。
    でも、愛莉と触れあったことで自分の中の何かが変わったみたい。


    最後に愛莉は、教師、教師と言い続けてきたことは本当に自分のやりたいことなのか。
    亡くなった美香先生の想いは。
    これらを考えた末に。
    答えは、白紙。


    このへんも実際のセミナーみたいで、凄くリアル。
    参加者全員が100パーセント、未来が見つかるセミナーなんて。
    逆にウソっぽいしね(^_-)-☆


    ここまで書いて思ったのが、こうしてメインストーリー中心にレビューを書いていくと、JKの8人がメインになっちゃうんだけど。


    実際に客席で見てて、客の笑いを掴んでいたのは、確実に、野島、金子、陽香の3人。

    最後になりますが、空組で主演を堂々と演じきった、藤井奈々さんには、今後も期待です。

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    2016/06/21 17:47

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