朗読劇「不帰の初恋、海老名SA」 公演情報 MAパブリッシング「朗読劇「不帰の初恋、海老名SA」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    岡本玲 × 本郷奏多
    朗読劇は初体験で、一体どのようなもので果たして楽しめるのだろうか? と疑問を抱いたが、
    観てみるととても感銘を受ける内容だった。

    登場人物は男女一人ずつで、手紙やメールのやり取りをするという設定で
    交互もしくは片方だけが台詞を喋る。

    決して同時に喋るという会話は無し。

    台詞だけで時間や場所、環境や感情を表現するというのは、
    演じる側の技量もあるけど、
    落語と同じで、観ている観客の想像力だったり、
    時には集中力(朗読だけでなんで)が要求される。

    相手役は本郷奏多。最近ではドラマ「未来日記」で見かけた。

    今日観た朗読劇は、一瞬たりとも退屈することなく適度な緊張感が漂っている、そんな感じ。

    劇中だからこそ、テレビやラジオで言えないような台詞も言うことが出来るし。

    一つ一つの台詞に込められた言葉が時にはグサリと胸を突き刺す、
    そんな場面もあった。

    ともすれば残酷で悲惨な内容を淡々と進んでいく中で
    時折り感情が激しく揺すぶられる。

    岡本玲は、どこか諦観している女性を好演、
    感極まって涙を流す場面が一番心に残った。

    ただ、ラストシーンは無くても良かったのかもしれない。
    観ている側に委ねてくれても良かった気がする。

    ネタバレBOX

    中1にしてホロコーストの本を読みふけり、「死」に興味を抱く。
    けれどそれは幼少期のトラウマによるもので、
    彼女は人間なんて簡単に死ぬと思っている。

    そんな諦観しながらも日常に狂気を秘めた女性を好演していた。

    「あたしキチガイになるかもしれないこのままじゃ」
    とか

    「思春期に好きになったものって一生なの」

    とか、胸にグサグサ刺さる刺さる。

    特に、あの声で言われると余計、ね。

    確かに。

    思春期のって引きずるよなー結構。

    何かの拍子で、そうクラス会とか冠婚葬祭、
    で忘れてた(忘れようとしてた)ものがフラッシュバックするんだよね。
    あ、話すと夜が明けるからやめとくね。

    本気になればなるほどちょっとイントネーションが関西入ってしまったりしたおかれーだけど、
    それはそれで良いでしょう。神戸で働いてたって設定だから。

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    2016/06/15 23:35

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