満足度★★★★
無題1838(16-128)
19:00の回(曇)
18:31受付、開場。白い衣装の6人が舞台に、背を向けている。「HELP!」の構図に似ている...と思う。
此処は、以前、「みどり人」の公演を観に来たとき、隣に立夏さんがいらして次の公演は「オセロ」です...とおっしゃるのでAPOCへ「獣の仕業」2公演目を観に行きました。
そういうきっかけがなければシェイクスピア作品を気に留めることはなかったはず。という思い出があるこの会場、土日のどこかで、という予定が整わず最終日に。
個人的には、ますます特異(個性的、前衛的、観念的)なフォーマットによる上演(その分、一般的な芝居からはずっと離れてゆく)が好みになっているので、本公演は自分のインスピレーションとの攻防のようなドライブ感があり、よい刺激だったようです。
先日、テルプシコールでみた舞踏(ソロ)のダンサーときえるさんとはどこか似ています。ダンサーは何も語らず、動き/動かず、身体だけが空気を揺らしていました。
本作、「私」のセリフのすべてが他者に共感、理解できなくていいのだろう、観ているシーンの小さな断片をいくつか握り締め、最後に手に残ったものを持ち帰る、そういうものではないかと思うのでした。
現すことの地平が拡がるようなものを観たい…
追記:アンサンブル・プラネタ「愛のロマンス」収録の「カノン(アカペラ)」は秀逸です。