ガイラスと6人の死人 公演情報 メガバックスコレクション「ガイラスと6人の死人」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    死人のキャラ
    連続殺人鬼のガイラスが、自分が殺した6人の死人と同居生活を送っている、という設定がすべてと言ってよいほど効いている。あとはもう何でもありな展開で死人のキャラもバラエティに富んでいて楽しい。自分のことをあまり語らないガイラスがラストに放つ真実がまたフルっていて、良かった。

    ネタバレBOX

    狂気の連続殺人鬼ガイラスの住む山小屋には、6人の死人が同居している。
    彼らは皆ガイラスの手によって殺された被害者たちだ。
    殺す時に「心配するな、お前の分まで俺が人生を楽しんでやる」とガイラスが言ったので
    彼らは毎日わいわいと彼を見守り、人生を楽しむ様を見届けようとしている。
    この山小屋へ頻繁に来るのが保安官のレディ、彼女はガイラスを殺人犯とにらんでいる。
    ただし、もっと大勢殺して歴史に残る殺人鬼になって欲しいと願っている。
    そしてそこへガイラスの妹ニコが転がり込んできて、話はますますややこしくなっていく…。

    保安官が「被害者の数が足りないわ、もっとやらないと」と言うのは
    「熱海殺人事件」みたいだと思った。
    カップルの被害者のうち女房の方がガイラスと浮気するというのも可笑しい。
    6人の死人のキャラがくっきりしていてわかりやすい反面、ひとりガイラスだけは
    いつまでも謎のまま話が進んで行く。
    ガイラスを演じる三村慎さん、ラストまで謎をキープするタメの演技が良かった。

    やがて最後の最後にガイラスの口から心情が吐露され、全てが腑に落ちる。
    ああ、これは不器用な男の純愛ストーリーだったのだ。
    あまりに手段を知らない男の…。



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    2016/04/29 22:10

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