誤人(ごにん) 公演情報 企画演劇集団ボクラ団義「誤人(ごにん)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    誤った人々。。。
    誤キャスト、人キャスト、それから大音さん、とりあえず2パターンの組み合わせで観させて頂きました。舞台セットが凄くて、それから映像がとにかく凄い。中段の席で観た時は鳥肌が立ちました。序盤のテンポの良さと役者さん達の掛け合いがとても良かったです。そしていつもと違う無声芝居...圧巻でした。ストーリーについてはネタバレBOXにて。

    ネタバレBOX

    序盤のテンポの良さとコメディちっくな感じに1回目の観劇時はたくさん笑っていましたが2回目はわかってしまっているのでこのシーンではこの人はホントは何を考えているんだろうとかどんな気持ちでいるんだろうとか考えながら観ていたら苦しくて笑えなくて。その中でも大神さんのあの笑いにはつられてしまいましたが。平山空さんの序盤の演技と後半の演技がもう凄かったです。沖野さんの安定感。爆発する所での大爆発。感情がダイレクトに伝わってきました。竹石さんのずっと素が見えない演技からの一途な感じ。そして義理の娘に対しての父親らしさ。ラストの若狭さんのあの淡々とした感じが久保田さんの描きたかった間違っているとわかっているのに続けてしまう、その犯人像なんだろうなと。それを観客に伝えられるのは凄いです。加藤さんはずっとキラキラしていて、誰が見てもキラキラしていて。それが救いなのかなと思いました。佐藤さんは観ていて本当に辛くなるほど怪しさと優しさと家族への想いが溢れていました。福地さん、たぶん一番辛い思いをして一番犯人に恨みを持っている、追っかけているのにそれを表に出さないでいてのラストが凄かった。心配している演技が印象的な田代さん、透明感と存在感のある花奈さん。明るいお姉ちゃんの印象の春原さんにしっかりものの印象の松嶋さん(実際はお姉ちゃんじゃありませんが)守ってあげたくなる妹舘内さんに涙を流した姿が印象的だった大友さん。素直そうな福田さんにひかりを大切にしているのが伝わってくる添田さん。齋藤さんの演技には迫力が、大音さんの演技には説得力がありました。番外公演は登場人物全員にスポットがあたるのでそこは好きです。

    パンフレットに「誤妊(望まない妊娠)」という意味も込めてのタイトルと書いてありましたのでそれが主軸だと思うのですが、とても重かったです。観劇後、凄く辛くて苦しくて個人的な好みとして受け入れがたいものがありました。
    現実的にありえる話、そしてあって欲しくない。だからこそ、現実にはありえない矛盾点がとても気になってしまいました。
    まず、根本的な問題として、DNA鑑定で誤認逮捕だと分かった今田を執拗に犯人だと思い込むのに疑問を感じました。そして誤認逮捕でいいから捕まえさせたいって言ってますが、証言だけでは逮捕できないかと。痴漢も現行犯だから逮捕できるワケで...。誤認逮捕させる過程でのストレスにより今田を苦しめよう、あるいは殺そうとしたのはわかりますが、その後調べられたらすぐにわかってしまい、そして誤認逮捕の今田はまた無罪...。自分達の人生をかけてまでした復讐にしてはそれでいいのかって疑問が残ります。伊吹くん。台本を買っていないので曖昧ですが、今田の話だと「妻が帰ってきたときにはお腹は小さくなっていた」とそのセリフで赤ちゃんの時に捨てられたと思ってしまったら、伊吹くんのセリフで一番古い記憶は白樺の中で足を抱えていたと...あれ?赤ちゃんではない...。ともくん。ともくんはいつ生まれたんでしょう?そしてひかりが今田にともくんを夫と嘘をついた事によりそれに合わせていたとありますが、警察にまで嘘をつきますか?夫婦じゃないと警察にバレた時にどうして嘘をついていたんだと追求されそうです...。そして伊吹くんが殺された理由がやっぱり何度パンフレット読んでもわかりませんでした。
    長々と申し訳ございません。そして私の理解不足があったらすみません。

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    2016/03/29 00:32

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