麻雀ブラボー!! 公演情報 劇団さかあがり「麻雀ブラボー!!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    もう少し前提の説明がほしい
    舞台セットは、チラシの説明のとおり麻雀勝負が見て取れるようなもの。しかし物語の面白さは今一つという感じであった。その要因は、物語の設定・説明不足が大きいと思う。なぜ、文芸部とコンピューターサイエンス部が麻雀勝負をするのか。それも文化祭の伝統行事になっているらしい。そして、何故肌を見せるような演出が必要なのか、その必然性が分からない。
    (上演時間2時間)

    ネタバレBOX

    当日パンフから、作・演出の木村晃純 氏によれば、将棋や囲碁はプロと素人の実力の差は歴然とする。その勝負事は盤面から平等(基本、将棋は同駒の配置、囲碁は無石の盤面から開始)であり、棋力に勝るほうが強い。その点、麻雀は配牌の段階で競技者(基本4人)に不平等(積み込みしないという前提)なところから始まる。これを人生(貧富等、生まれながらの不平等)に準えている。

    セットは中央に雀卓、上手にホワイトボード、下手には本棚(賞状など)が置かれている。床は雀卓面(緑色)、天井には「牌」の形をした複数のオブジェが吊るされている。

    文芸部とコンピューターサイエンス部という取り合わせが面白い。勝つため文芸部は以心伝心という精神論で臨む、一方コンピューターサイエンス部はパソコンソフトによる解析という技術論で対抗する、まさにアナログとデジタルの対戦である。さらに、この二つの部に対する拘りとして、「牌」...これには「東」「西」「中」などの「字牌」と「一萬」「二萬」などの「数牌」があるが、これも文芸とコンピューターという言葉を意識した設定であろう。勝負の結果...最後は両部員が手をとりフォークダンスを踊る。まとめるとすれば「心」と「技」の両方が大切ということだろうか。

    両部を結びつけるきっかけが、其々の男と女の恋愛である。これまたファジーな世界が、リアルな真剣勝負の世界に入り込む。しかし、物語の展開が緩く、また不明なシーン(例えば男性の褌姿、女性の上半身が水着)があり、何を意味しているのか。そして仙人は単なるニートのようであるが、その登場(存在)における役割は何か。プロットは面白いと思うが、本筋での必然性と結果、それを体現する魅力がほしい。

    次回公演を楽しみにしております。

    0

    2016/03/24 21:42

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大