走馬灯株式会社 公演情報 アリー・エンターテイメント「走馬灯株式会社」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    まさか泣かされるなんて!
    漫画は普段読まないので、原作も知りませんでした。自分が、主演の中江友梨さんの所属する東京女子流のファンで無かったら、恐らく気づきもしなかった舞台でしょう。中江さんが出演しているからという軽い気持ちでチケットを買いましたが、結果的に、観に行って本当に良かったです。

    正直言って、開演してしばらくは、滑り気味のギャグの連続に少々辟易しましたし、不要なボケも多過ぎに感じました。竹林を表現する竹を持った黒子たちが、人物の歩く方向に合わせて移動しようと右往左往するメタ的なギャグなども、ドタバタして台詞を聴きづらくしているだけで、たいした笑いも生んでいなかったし、もしかしてこれは外したかな? と思いながら観ていました。

    ところが、後半から舞台は急展開。それまでのエピソードに巧みに張られた伏線が次々と結合し合い、予想もしなかった結末へとなだれ込みます。コメディかと思って観ていたら、突如出現したのは、親子の情愛の物語。そこで描かれる親が子を思う気持ちの貴さに、気が付けば自然と涙が流れていました。キャスト目当てで観た舞台でしたが、思いがけない良作と出会えたことに感謝です。

    中江さんは、ラストシーンの感情を露わにする場面の演技は充分に説得力があったものの、それ以外の場面では、リアクションや台詞のトーンの変化に乏しさを感じたりと、少々一本調子なところがありました。その辺りの細かい演技力を磨いていけば、さらに良い女優になれるのではないかと思います。

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    2016/03/14 01:53

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