『夜、さよなら』『夜が明けないまま、朝』『Kと真夜中のほとりで』 公演情報 マームとジプシー「『夜、さよなら』『夜が明けないまま、朝』『Kと真夜中のほとりで』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    再構築
    この三作品が別の公園だったなんて信じられないほどの繋がり。劇場を文字通り隅から隅までフルに使って構築される世界。映像も撮影したものとライブを織り交ぜ、解像度も工夫されている。●感情を抑えたフラットな台詞も独特で、唯一無二の世界観。あの台詞と動きのリフレイン、いやスパイラルはクセになる。でも体調が万全でないと子守唄になりかねないな。俳優には酷な演出だと思う。●反復表現は通常、強調効果を持つが、あの繰り返すという負荷が、俳優の過剰な演技や力みを抜く効果を持つのだろう。そしてあるタイミングで物語が突然動き出す。あのギアが入った感じにゾワゾワする。●女優陣は皆さん素敵なのに、統一化されていることで、やや個性を消されている感じもする。マームとジプシー作品の女優というスタイルに思える。あまり表情をキャッチしない照明もそんな意図からではないだろうか。●個人的には、もう少し俳優の表情を観たい。あの日に囚われてしまった人生に苦悩する表情を観たい。町の出口であり入口でもある無人駅。塞がれた湖には悲しみが積もる。そうして町が記憶する。湖って、女神伝説がよく生まれる。そんな湖があちこちに存在する。●舞台を観ながら、群馬県太田市で起きた、未解決の「ゆかりちゃん事件」を思い浮かべていた。拉致被害者のご家族のことも考えた。囚われた人生、囚われた未来を、取り戻されることを願う。

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    2016/02/21 23:53

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