プロキュストの寝台 公演情報 Pカンパニー「プロキュストの寝台」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    盗賊は今も、死んではいない
    劇作家の嶽本あゆ美は、彼女の名作「太平洋食堂」の取材中からこの物語が生まれた、と言っている。ギリシャの伝説を日本の幕末の村に舞台設定し、そのメッセージを今に伝えた秀作だ。

    彼女は「プロキュストは誰でしょう」と問い掛ける。それは時の政府であり、自らの隣人であるかもしれない。電車で隣り合わせた人が、プロキュストだったりする現代社会だ。そこまで空想が及ぶような舞台を演じた、Pカンパニーの力演もすばらしかった。子役の熱演も光った。

    一幕ものであるが、この長い物語を一つの舞台の上に象徴的と言ってもよい寝台、まあ、単なる台なのであるけど、これを中央に配置した演出もとても印象的だった。劇作家の思いを、演出が心の底から理解し、演者が強烈なメッセージとして発信する。この流れが本当にうまくでている舞台だった。

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    2016/01/29 23:34

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