テレビ万歳! ~宇宙テレビを見るときは、星を明るくして、なるべく地球から離れてみてね~ 公演情報 天ぷら銀河「テレビ万歳! ~宇宙テレビを見るときは、星を明るくして、なるべく地球から離れてみてね~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    大風呂敷をどう折りたたむか
    説明のとおり「ひきこもった真鍋真はテレビばかり見ていたが、おばあちゃんに手渡された金属バットを手に、甲子園に出場する。」することになり...。ここからは主人公の真鍋真(中村亮太サン)が、世に出たことから生じる出来事を中心に、色々な挿話・コント・ギャグのようなバカバカしいネタのオンパレード。こうも話を散らかして収拾できるのかと疑問に思うほどであった。やはり危惧は...。

    この劇団は知り合いに薦められ、「六助」(2013年3月・新宿ゴールデン街劇場)を観劇したことがある。その当時はCoRichメンバーになっていないことから、「観てきた!」の書き込みはない。手元手帳に観劇感想があり、読み返してみると、やはり突き抜けた芝居であったことを思い出した。

    ネタバレBOX

    ナンセンス・パフォーマンスが雑多に羅列するような感じ、と言うと厳しいようであるが、その一つ一つは面白い。ただ、この広げたネタをどう収拾するのかに注目した。最後はやはり奥の手というか禁じ手と思える「妄想」の世界のようであった。仮にその結末でもよいが、その収め方が”雑”のように感じた。

    この妄想、引き篭もり少年...その迷える子羊が夢見る物語を色々な角度から描き、観客(自分)の視線を刺激する。もちろん笑いである。この多くの挿話・コント・ギャク等はどれもテンポよく、シーンの描き方はシンプル、切り出しはシャープで、一瞬下品なようにも感じるが、その後のシーンに繋げるための必然性のようにも感じさせる。その観せる手腕は素晴らしい。

    さて、この色々な話...「笑った」瞬間に忘却の彼方へ、その繰り返しである。ナンセンス・コメディで観て楽しければ良しなのだが、それだけでは勿体無い、直ぐ忘れ=捨てるには惜しいものがある。これでもかと盛り込み、疾走する車からは景色が見えにくい。そこはもう少し丁寧な仕上げをし印象付ける工夫があってもよいのではないか。

    大風呂敷を縮小する必要はなく、その大きく羽ばたく姿は堅持してほしい。型にはまらず一見破天荒な展開が面白い。そこがこの劇団の特長だから。矛盾するような表現かもしれないが、特長を意識しつつ、もう少しセンスのあるまとめ方にしたらもっと余韻も印象も残る。

    最後に舞台セットであるが、舞台中央に丸台(盆のよう)、上手・下手に2~3段の階段状オブジェ、正面壁面にTVモニターをイメージした四角い枠。全体に色彩鮮やかなペンキが乱暴に塗ってある。その舞台空間をところ狭しと動くキャスト、演技は巧い。色々な役柄へ変幻自在。ラスト、主人公は丸台に横たわる。そのペンキを塗った床(敷物)を捲るとダーク色の敷物へ変わる。このラストを観る限り妄想と思っているが...。この見事な落差も秀逸。

    この劇団(公演)は貴重な原石なのか、単なるガラス球なのか...前者であることを望んでいる。次回公演を楽しみにしております。

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    2016/01/25 17:57

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