不完全な己たち 公演情報 gojunko「不完全な己たち」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    されど人間
    恐らくは主人公がもっとも不完全な人間なのだろうけどなにゆえ不完全なのかは最後まで明かされず、でも不完全であることが一目瞭然で最初は当然違和感を伴うしやはりそれは変でずっとおかしみを携えつつ、だが劇が進むにつれその違和がほどけていく。それは周囲により不完全な人間がいるからなのだが、外見の不完全さは内面の不完全さに較べれば取るに足らぬことだからなのかもしれない。とは言え作者はよほどブサイクなのだろうかなどと勘ぐってしまうわけで終演後多分作者であろう方をじっと見てしまった。もっと客が入っていいと思うのだが宣伝が足りないのかなあ。

    ネタバレBOX

    冒頭後ろ向きでもとみやまさんと判別できたが声が少し変で違うのかと思っているうちにその後種明かしされて納得するも、劇中もずっと話しにくそうで息苦しい場面もあったりでその小道具は役者泣かせの一品でとみやまさん可哀そうと思う。アレは本来違うものだったと思わせるとみやまさんの頬がかぶれたようになってたのが痛々しい。愛人だった小瀧さんが果たして風俗嬢となりあまり重要な役ではなく贅沢な役当てだなと思っていたら・・・。当パンの役名において誰と誰が母と娘が演じるのか不明にしていたことや前半で母は出てこないと思ったことと相俟って小瀧さんの役の転換が得心させる。言葉ではあまり自己主張しない主人公のもうひとりの自分が周囲のダメ人間たちに蔑みや奇異の視線を投げる構図は悪くなかったが、空間の使い方が巧くなかった。主人公が発する「え」で場転し展開されてゆく構成が(たとえそれが意図したものでないにしても)小気味良かった。

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    2016/01/22 17:14

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