満足度★★★★
ヘビー級の脚本にライト級の演出
タイトルやチラシ(絵柄)からは想像できない骨太作品。当初は着ぐるみ笑(ショー)劇と思っていたが、それは大きな勘違いで印象が一転した。決して重厚・端正な作りという感じではない(失礼)が、底流にあるテーマの捉え方、その観せ方には驚いた。まさに自分好みの公演であった。劇中劇(映画製作)という客観的で同時進行するような展開が、相互に関連して立体的な公演になっている。その立ち上がった姿(テーマ)は、今の日本...いや戦後70年を経てまだ考え続けている課題・問題である。
さらに、その存在によって起こり得る将来の問題も垣間見えるという、過去・現在・未来にわたる提起をしたような公演、観応えがあった。