怪童がゆく 公演情報 玉田企画「怪童がゆく」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ネタばれ
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    ネタバレBOX

    玉田企画の【怪童がゆく】を観劇。

    毎回飽きずに観ている劇団であり、年間二本の新作を継続して発表している。
    至って地味で、目立たない若者達の会話劇が多く、今作は恋愛物。

    大学のある日本古典研究科の合宿での顛末。
    一人息子を連れてきている教授とセクハラの疑いがある助手と三人の生徒達。
    明日の予定について皆で協議しているのだが、教授の一人息子をほっとくのは可哀想という生徒の意見で、予定を変更して、遊園地に行こうという事になるのだが、フランス人生徒の意見により考えは真っ二つに割れる。
    そこでは教授と生徒、フランス人と日本人、同級生への片思いの一人息子、そしてセクハラ助手とそれぞれの恋愛事情が噛み合いながら、
    西洋と日本の考え方の違いなどをちりばめていく。

    玉田企画の面白い箇所は、「あるあるそういう感じ?」とまるで己が外国人になった気分で、島国日本を俯瞰しながら観れるところが興味深く、ほぼそれの連発といっても良いだろう。
    ただそれは台詞の繊細さ、演技の間、上手さなどが重要で、作・演出の力が問われる芝居であるが、その中には物語性などなく、平田オリザのように何かを示唆している箇所がないのが、この劇団の特徴だ。
    だからこそ日本一人畜無害な劇団といっても過言ではない。
    でも毎回外すこともなく、何時間でも観ていたくなるのは間違いない。

    そんな芝居を作れる人はなかなかいないよなぁ~。

    傑作ではないけど、面白いのでお勧めである。

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    2016/01/18 10:40

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