満足度★★★★★
久保田唱クラシックス。
2016年の観劇初め。
久保田氏がハタチそこそこで書いたもの、しかも自らが主宰するボクラ団義では上演したことがない作品。
この人ほんとどうなってんだ…。
若いというより幼さすら感じさせる世界観。そう、世界ではなく世界観。近年の作品ほどテクニカルでなく、凝りに凝ったつくりではない。その分メッセージ性がはっきりしている。
それを2016年の技術と制作力で作品に仕上げたキャスト陣もすばらしい。
去年、とあるプロデュース公演でキャストが強力な作品を観たときに、全員がエースで四番なら自動的に強力な作品が出来上がるわけではないということを学んだ。今回これだけ強力なキャストで強力な作品を作り上げたのは決して順当なことではなくて、むしろ奇跡の類かもしれない。プロデューサー佐藤修幸氏を称賛すべきか。
そこに観客が参加して最終的に完成形をみる。
これは間違いなく劇場で観ることに最大の価値がある作品。
精神的にはかなりタフな作品なので覚悟して臨め!