満足度★★★★★
青組ならではの作品でした
痴呆が入ってきてる女性が出てきたので、もしや、重たいテーマ?と一瞬、身構えてしまったが、そんな事は、余計な心配でした。
切ないけど、家族の優しい瞳がとても暖かで、柔らかに包み込まれるような、温もりが伝わってくる、素敵な作品でした。
アトリエ春風舎という、小さな空間が、とても大きく広がりを見せる演出が良かった。
時に海辺だったり空の上だったり、遠い過去なのに鮮明だったり、霧がかかったように、ぼんやりな印象だったりと、空間の彩りが豊かでした。
母の若かりし頃の記憶、風景や想いだけでなく、あの日の風や陽射しが、残像として残るような、場面転換も上手い。
いつもより、動きが激しいと言うか多いように感じたが、それ以上に、言葉で表せない想いや、理屈で割り切れない行動、とても情緒豊かな舞台でした。