満足度★★★★
物語を紡いで……
番外公演と銘打たれた今回の舞台は、老舗のお団子屋さん家族を中心とした15の短編が全体でひとつの物語を形づくる連作短編。
いくつものエピソードがひとつひとつ結末を持ちながら、冒頭からラストに向かって繋がる「晴れ姿」の物語を描き出す、繊細なレース編みのような、いや、やわらかな団子を丁寧に餡でくるむような、そういう優しい手仕事にも似た物語。
ひとつひとつの言葉や場面も、演じている役者さんたちの表情も、そしてあやめ十八番名物の生演奏と生歌によるカントリーの響きも、神棚を模した美術も、思い返すと愛しく感じられる、そういう舞台だった。