期待度♪♪♪♪♪
手を振っている彼。。。
右手を振っている。その先に迎える人は、級友か、家族か、ボクか。レインコートが 雫をはじき、ひとしきり滴った雨水が、「現場感」をあらわす。
台風のひどい日が あると、すかさず、進路より速く、正確に飛ぶ、報道番組の取材班。お決まりは『こちら、現場の◯◯です』だ。原稿を読むべく必死な そぶりをみせる女子アナウンサーの傍ら、大型台風は、指示を したがってくれず、わきまえても くれない荒れ狂 者である。そして、台風の共鳴者こそ、誰かに 向かって 右手を振っている彼だ。
たぶん、LINEだったのだろう。学校帰りの川岸。 そこまでは いつもの繰り返しだった。いつもの。今朝の天気予報とおり、雨がポツポツ降りだし、風が たくまし くなる。ふと 彼は 土手に目を向ける。『あれ、ニュースじゃないか』。彼を、県庁所在地の地方局から来た数十名に及ぶ大人が、手をつかわずして招くには自然すぎる経緯であった。
2015/12/28 13:15
ご投稿ありがとうございます!
タイトルから、素敵な文章を書いて頂きまして、とても嬉しいです!!
地元に中継車など来ますと、不謹慎と思いながらも少し高揚した気分になったりしたことを
思い出しながら、読ませて頂きました。
物騒な事件ではなく、自然の脅威になるとより一層自分が渦中の人間になった様な気がしていたなぁと、何事もないことを願いながら、被害者に憧れている癖に、ほかの場所での被害を見れば心を痛めつつも、自分でないことにホっとしたりしたものでした。
大人になってからは、分別もつき、他者を慮る気持ちも強くなって、若い頃は身勝手だったなと思い返すことばかりです。
大人ばかりのマニンゲンプロジェクトですが、時に分別を持って、時に無分別に(笑)
物語を作っております。
頂いた文章に負けない、素敵な作品となりますよう頑張ります!
どうぞお楽しみになさって下さい!!
宜しくお願い致します。
マニンゲンプロジェクト 佐竹麻希