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ツインズ
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パルコ・プロデュース「
ツインズ
」の観てきた!クチコミとコメント
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住み込みの女(534)
満足度
★★★★
ネタばれ
ネタばれ
ネタバレBOX
長塚圭史の【ツインズ】を観劇。
海沿いの家に離れ離れになっている家族が、余命幾ばくもない父親の遺言を聞きに集まっている。
そこでは、アル中の長男、父親の財産を目当てに暴れる次男と娘、父親の介護と称して面倒を見ている謎の女性と連れの遠い親戚、そして甥っ子と嫁と双子の息子達だ。
彼らは家族なのだが、どうも話が噛み合わない。遠い親戚が気を利かして、海で取れた魚介類を調理してふるまっているが、どうもしっくりこない。
それに必要なまでにその魚介類を食べようとしない甥っ子。そして遂には双子が何処かに消えてしまう有様だ。
観客は何かが変だ?と少しずつ気が点いていくのが、これはきっと家族の再生物語だなと思わずにはいられない。
そして何年ぶりの祭りの再開と共に、父の遺言を聞きに家族一同が料理を食べながら、父を待っているのだが、既に死んでしまっているようだ。
そして父の死と共に街の電気も送電されなくなってしまい、暗闇の中、最後の晩餐さながら食事をしていると、
その先には理解不可能な出来ごとが待ち受けていたのである。
長塚圭史の得意技である、とある瞬間にテーマや設定すら変えてしまう鮮やかな幕切れであった。
自ずと観客は海沿いの街、魚介類を必要なまでに食べない甥っ子を見ていると、この場所と時代背景が見えてくる。
そしてその事によって離れ離れになった家族の再生物語を希望の展開として持っていくのだが、その希望を打ち破ってしまう、
絶望しかない衝撃のラストには思わず口があんぐりだ。
凄い傑作であり、お勧めである。
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2015/12/20 12:53
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