わたしのゆめ 公演情報 ガラス玉遊戯「わたしのゆめ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    途中からの展開が…
    初見の劇団、この公演は再演とのことであるが観応えがあった。挑戦的なチラシのキャッチフレーズ...その言葉を巡り立場を主柱とした人生観の違いから論争。その応酬劇は、緊迫感あふれグイグイと劇中に引き込む。しかし、途中で発覚した事実以降の展開が...。
    残念というか勿体ない。

    ネタバレBOX

    舞台は、小学校の教室で行われている課外授業(4年生10歳)の次回講師の選任。保護者の中から、その仕事(職業)を聞くというものであるが、適任者がいない。スチール机(椅子)6台(脚)が舞台に相対して変形L字型に配置されている。議論しながら座る位置を変え、その演技を観せるのは定石通り。将来なりたい職業...アンケート結果はキャバ嬢が一位になり、その子供の意見をどう扱うか(尊重するか)。キャバ嬢が人気なのは、テレビ番組、マンガ連載でカッコよく描かれているため。その外見的イメージが先行したようである。友達の母親がキャバ嬢であることも身近な理由になっている。

    講師を依頼するか否かは、キャバクラが風俗とは違うことが争点だったようだ。風俗営業法を云々するよりも、職業の一般的に持っているイメージ...社会性、倫理観のようなもの、さらに男・女の違いによっても意識は違う。この保護者会の中で会計事務所に勤務している母親(公認会計士等の資格保有者ではなり)とキャバクラ勤務の母親との息詰まる議論は圧巻。一瞬、寓話「アリとキリギリス」を想起した。資格試験に臨むが合格しない努力の人、片や日銭を稼ぎ...その良し悪しではなく、その職業に就いていること、生きていること、子供を育てていること、共通した自信に裏打ちされた議論に圧倒される。しかし、キャバクラだけでなく、他の風俗も行っていることが発覚してからは、一方的な展開になり、教室から退室してしまう。
    イメージ先行で形成されてしまう常識と非常識...教訓にならない程度の柔軟さで、もう少し先の議論を聞いてみたかった。その意味で残念であり勿体ない気がする。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2015/12/05 22:20

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