人形の家 公演情報 ノアノオモチャバコ「人形の家」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    夫婦の関係
    舞台に白い仮面を被った役者が4人、登場する。つまり、顔が無いのだ。顔は自己主張の表れであり表情だ。たぶん、この顔ナシ4人は一つの家族と仮定する。テーブルを囲んで座っている4人。模擬家族だ。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX


    ノーラと弁護士ヘルメルは3人の子どもと共に幸せな結婚生活を送っていた。ノーラは、猫かわいがりするヘルメルの愛の性質に、気づいていながらも夫に大切にされていた日々を過ごしていたある日、事件が訪れる。

    実はノーラには隠しておかなければならない秘密があった。夫が病に冒されたときに、借用証書に偽りの署名までして内緒で工面した借金があったのだ。その借金の相手は、銀行の頭取に出世したヘルメルによって職場をくびにされると、秘密の暴露とひきかえにノーラに、復職を夫に働きかけるよう迫る。ノーラは絶望する。自分を支配しているヘルメルがこのことを知れば、すべての生活は破滅することは目に見えているからだ。しかしその一方で、ヘルメルは彼女を愛しているので、真実を知ったとしても自分を犠牲にして彼女の行為にすべての責任を持ってくれるだろうとも確信していた。

    事情を知らないヘルメルは、クロクスタを解雇してしまう。宣言どおりクロクスタは暴露する手紙をヘルメルに送り事実を知ったヘルメルは激怒し、ノーラに対する怒りと憎しみを露わにし、署名の偽造について責任を負うそぶりも見せなかったどころかさんざんに罵倒してしまう。すべての終わりがやってきたと思ったさなか、改心したクロクスタから捏造の証拠である借用証書が送られてくる。これでヘルメルの危機は過ぎ去った。先ほどまでの態度を豹変し、ノーラに再び微笑んで甘いことを言い放つようになるヘルメル。

    しかし、ノーラは、自分の結婚生活が考えていたものと違うことに気づき始める。ヘルメルが対等な人間として、絶望や悩みを共有し喜びを分かち合える存在「1人の人間」として自分を見ていないことにノーラは絶望し、ノーラは自分がやらなければならないのは自分の力で世の中に出て行き「自分を教育する」ことだけだと心に決める。ヘルメルの制止を振り切りそして彼女は夫と子どもたちのもとを去る。


    イプセンは幼いとき父が破産し、暗い少年時代をおくった影響力が強いせいか、深層心理を得意とした戯曲が多いよね。
    新たな時代の女性の姿を世に示した代表作だけれど、この戯曲を再読していったからひじょうに分かりやすかった。

    戯曲はその後のフェミニズム運動と重なって更に有名になったけれど、今、改めて芝居を観ると・・・誰かに保護されながらゆるく生きるのもいいな~。なんてフトドキにも考えてしまう。前戦に立って対等に戦うという事がどんなに大変な事か。家の中でぬくぬくと暮らしてるノーラには分かるまい。なんて保守的な言葉を発すると顰蹙をかうだろうか・・?


    キャストは素晴らしかった。特にノーラとヘルメルの会話での表情が。ラ・マンチャと同様ロープのない四角いリング場での芝居だったが役者の立ち居地を考えて貰いたい。重要なセリフの場面に役者の背面ばかり眺めていると、結構イラつく。役者の表情が見えないからだ。どんな時も一語一句聞き漏らしたくない、表情も見過ごしたくない。という真剣そのもので観に行っているからだ。(^^;)まさにリング!

    ただ、この物語を80分程度で収めるのにはいささか無理があるように感じる。もっと綿密に書いても良かったんじゃないかと・・。いかがだろうか?

    最後にヘルメルが女中とくっついてしまう場面、余韻が残る見せ方だった。

    4

    2008/10/27 17:51

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  • いあいあ、おーじ、今でも日本は保守的ですゾ。海外に住んでみれば解ります。

    はい。大学の演劇の中でも早稲田はトップクラスですよね。あの有名な講堂もあることだし。
    でもって、卒業生の演劇人が全国を牛耳ってる。(褒めすぎ)

    2008/10/29 10:41

    確かに当時としては革新的だったのでしょう。
    女性の自立に関しては、日本は随分保守的だったんでしょね・・。
    今はそんなことないと思いますが・・。


    そうなんですか、自分は存じ上げなかったのですが・・。
    でも、早稲田の演劇人と言うのは、素晴らしい方が多いですね・・。

    2008/10/29 01:43

    おーじ、あの時代の戯曲としては革新的だったよね?だからこそフェミニズム運動の題材に取り上げられた。その後でしょう?沸々とアメリカがウーマンリブだーなんだーかんだーと拳をあげてきたのは。
    そもそも女性の自立に関してはヨーロッパのほうが歴史が古い。

    この劇団、鈴木氏の下で修行してきたんとちゃうの?早稲田の。

    2008/10/29 00:58

    こういう有名な作品を舞台で改めて観るというのは、本で読むのとはまた違う印象があっていいものでしょうね。

    この戯曲、書かれたのは100年以上も前だと思うのですが、全然旧さを感じさせないですね・・。
    女性の自立に活路を見出している辺り、例えば当時の日本がまだ文明開化のさなかということを思うと、随分進歩的な感じもします。

    ラ・マンチャ同様楽しめたようですね・・。
    相当力量のある劇団なんでしょう、次は自分もチェックしておきたいと思います。

    2008/10/29 00:47

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