従軍中のウィトゲンシュタインが(略) 公演情報 Théâtre des Annales「従軍中のウィトゲンシュタインが(略)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    深い
    勝つときは勝つ、負けるときは負けるなどの意味のない言葉群や、パンやソーセージでも山や川が表現できるが、言葉はさらに事象を正確に表現できる、みたいなお勉強的理屈は置いといて、親友のお母さんからの手紙はうんちくがありました。

    ネタバレBOX

    親友が工場の事故で死んだということを知らせる内容の手紙ではありましたが、「お伝えしたかったのはそんなことではありません。息子は終生あなたに対する友情を持っていたということで、本来お知らせする必要のないあなたが一番良く知っていることです。」で、深い言葉でした。

    これを聞いて、テレビなどで良く聞く「ご冥福をお祈りします。」が如何に誤った言葉遣いであるかということを思い浮かべました。

    その人に信じる宗教があるならばそれに従った世界に既に行っているでしょう。その人が無宗教なら朽ちた肉体を残して既に無になっているでしょう。ご冥福を祈る側にも様々な宗教観があるはずです。そのような人たちの様々な意向に従う気持ちなどさらさらありません。余計な指図はするなです。

    「お悔やみ申し上げます。」や、「哀悼の意を評します。」が適切だと常々思っていたことを親友のお母さんの手紙を聞いて改めて思いました。

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    2015/10/18 23:18

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