それでも「これ」は奇跡のカケラ 公演情報 N-Trance Fish「それでも「これ」は奇跡のカケラ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    感受性を刺激される物語たち
    (ツイッターの転載で失礼します)

    ソロを挟んで、いくつかの短編ストーリー的なダンス。
    受け取りかたは人それぞれだと思うけど、
    私は客席で勝手に脳内補完して勝手に笑ったり泣いたりしてました。
    およそ2時間。

    カーテンコールでの
    言葉の無いまま動きだけで行った各所への感謝の表現も
    まさに「身体で喋る」で、見事でした。

    ネタバレBOX


    個人的に好きなのは「喜」。
    「彼の表現したいこと」や「美」が
    彼を呼んだり彼に作られたり寄り添ったりアドバイスしたりっていう
    あの表現がとても心ふるえました。
    浅雛さんの、彼らと共に躍る動きや表情に喜びが満ちていて
    すがすがしかったです。

    初泣きしたのが「寂」。
    早川さんのくしゃっとした笑顔の行く末に
    よかったね、と祝福の気持ちを込めた涙がこぼれました。
    やりたいと思ってる情動とできない自分自身を、
    情動担当のダンサーを残留させるって見せ方にしたのが印象的でした。
    寒さを感じているシーンではこちらもそういう感覚になったし、
    同じようなシーンを表裏で見せてラストを変える仕掛けがよかったです。

    衝撃度の高い「鬼」。
    途中まで「どこが鬼なんだ?」と思ってたらまさかの展開で。
    確かに話の前のソロダンスもなかなかに狂気でありました…。
    さらに「彼女」が理性を取り戻して発狂していく際の
    闇と赤のダンスは人形たちも怖いし
    音楽をかき分けてガチな笑い声がして肝を冷やしました。

    いきなり挟まった、お笑い要素の高い「欠落バトル」。
    ダンスの種類と笑いの要素をうまく合わせてるなぁって思いました。
    「鬼」で粟立った心が弛む、楽しい話でした。
    ドンタコス氏の衣装と、それ(特に帽子)についての皆さんの感想に大ウケ。
    ロコモコ氏は自由演技なのかな? ってくらいの
    テキトーおじさまっぷりが楽しかったです(笑

    一番脳内補完してストーリーつくって見てたのが「輝」。
    乱暴に言うと、深夜番組がゴールデンの時間帯に来ると
    制約が多くなって自由にできない、の感覚なのかなって思いました。
    照らす光は自分自身で作るもので、
    ラストで「そして案外枠なんて簡単に壊せちゃうよ」って
    言われたような気持ちでした。

    ギャン泣きしたのが「軌」。
    親密になっていく夫婦、多少のすれ違いもあったけど仲良く。
    でも彼女に記憶障害がおきたのかしら? 
    何度も何度も出会いからデート、結婚式を繰り返す妻、
    見つめながらも決意して同行する夫の姿に涙しました。
    デートのシーンで、
    周りの人たちのポーズが絵画や彫刻で、
    あぁ美術館デートなんだなってわかる見せ方に感激しました。

    オープニングとエンディングのダンスが
    だいたい同じ流れながらも少し進展があるのが、
    メンバーの顔を覚えられるようになってていいな、と思いました。

    映像の使い方も美しかったです。
    ただ、前方席だと壁の凹凸で文字が揺らぐので
    ちょっとわからない部分もありました。(特に「輝」と「軌」)
    見づらかったプログラム名は
    当日配布のパンフレットで補完できたので結果オーライです。

    0

    2015/09/26 22:48

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大