『心中天の網島』 公演情報 木ノ下歌舞伎「『心中天の網島』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    橋づくし
    面白い。115分。

    ネタバレBOX

    妻子ある治兵衛(日高啓介)が遊女の小春(島田桃子)と心中を図ろうとするが、治兵衛の兄・孫右衛門(武谷公雄)に心中したくないといっているのを聞き激怒する。妻・おさん(伊東沙保)の母(西田夏奈子)に小春と切れたことを伝えるが、おさんから実情を知り、小春が一人死ぬとおさんとともに金を工面する。結局、おさんの父(小林タクシー)におさんは実家に連れ戻され、治兵衛は小春との心中を決意。二人、幾多の橋を渡り、心中を果たす…。

    糸井幸之介が演出に入り、いい具合に羽衣な作品となった。原作を読んだことはないけども、シンプルな構成の中に、人のヒダみたいなのがしっかり作りこまれてた。バイオリンを使ったおさん父が荒れるシーンはなかなか見ごたえあった。その前の、小春の想いを酌んでへそくりや箪笥の品々を質草にしようとするおさんのシーンが一番グっときた。楽曲「箪笥の思い出」にのせた過去回想シーンもいい。

    正直、「心中」というものは(当人同士の心だけでなく)社会的背景によるところ大きいんじゃないかなと思っているので、そこらへんの理解がもうちょいできたらなお良かったかなと思った。

    楽曲「愛と死」も好き。

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    2015/09/26 17:49

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