満足度★★★★
個性的な女優陣を楽しむ
いわゆるシルバーウィーク、勤務している会社の休みのシフトが連休ではなく21日のみと正式に決定したのが前週で、さてどうしたものかと頭に浮かんだのが観劇か音楽鑑賞。音楽はチケット手配の都合などで無理そうだったので観劇しようとお思い、候補に上げたのがお気に入りの劇団シネマユニットバス所属の女優3人が出演する音楽劇『人魚姫』か、知人が時々客演をするアフリカ座系列の乱痴気STARTERの『坊s WAR頭2』。音楽劇はどうやら親子連れを主なターゲットにした舞台らしく、大人一人で行くのはどうかと思っていた所、Twitterのメッセージで乱痴気の複数の出演者から観劇のお誘いを受けたので、今回は出演者の坂本ともこさんにチケットを依頼して出かけることにした。前作(かつての同業飲み会仲間の1人、あすかが出演していた関係)に引き続いての乱痴気観劇となった。
話の核は、インド神話に出てくる主神シヴァが、世界の主だった神々を引き連れて夫婦げんかの末人間界に落とした夫人のカーリーを探しだして天上の世界に戻るというものだが、そこに貧乏神にとりつかれた男とそれを除霊しようとするインチキ除霊師、ゲームに熱中する生臭坊主たちと真面目すぎる坊主などが入り乱れてのアクションあり笑いありのドタバタ?劇。
実は劇の核は貧乏神と取り憑かれた男、それにニセ除霊師の交流かとも思える劇でもあり、せっかく進行に起承転結をつけてありながら、起と結との関連性が希薄になった感があったのは残念。それと、笑える部分は多々あったが、対極の泣かせる部分というのが希薄で、その分内容に深みが感じられなかった。加えて、ゲームに熱中する坊主たちの滑舌にもやや難があったように思う。もう少し慌てずゆっくり喋らせたほうが良かったのでは。
とは言え、越智春奈の妖艶というかエロ可愛らしさ、坂本ともこのアクション、Maftyとニセ霊媒師の熱演は見応えがあった。そうそう、主宰の山元彩の演技は、やはり他の女優たちとは違い熟達していましたね。
ちなみに、この会場。ホール入口上部にも普段はシャッターをおろした空間があって、第二の舞台空間として使える構造になっている。この辺りも使って、アクションや進行などをさらに立体化したら面白くなりそう。
2度も観に来た乱痴気。こうなると、また来たくなるし、上部団体のアフリカ座公演や、出演者の越智や坂本の他の舞台も観たくなってきた。