満足度★★★
笛吹き祭りの終わり
マナナン上演中に、まだジャガーノートという仮題のチラシを手にした時から、この瞬間を楽しみにしていましたが、自分の望んだ大満足の演目とはなりませんでした。自分がセリフを聞き逃したのか、理解が足りないのか、多数のキーワードが、絵柄のないパズルを作っているかのように、ピースがピッタリはまることはなく、それぞれのキャラの行動の動機の説明が弱く、人間性の不在を感じました。誰もが知るあのSF映画だって、光る剣で戦うばかりではなく人間ドラマが根底にあります。決しておろそかにはできない要素です。パイドパイパーの世界観の壮大さのために、前作のベラミー少年の喪失体験の苦痛が、物語の原動力となっていたマナナンのような繊細さが犠牲になっていたように思います。それでも、パイドパイパー2回、セピラ2回と、この3日間は大いにショウダウンを満喫した幸せな時間でした。