夏の夜の悪夢?
オールアクトカンパニーは1月にも別の知り合いの方が出演された劇を
観ましたが、ドタバタぶりと騒々しさが目立った上、場面によっては下品さも
感じるような設定もあり、率直に言って「もう少し何とかならんかなぁ」と思う
ような舞台(劇)でしたので、あまり期待はしていませんでした。
今回観劇した感想を言えば…過酷な表現ですが残念ながらとても観客が
お金を払って観るに値する舞台ではないのではというのが第一印象です。
演劇をあまり観ない人が見たら失望する可能性もあります。
知人のダンサーの女性をはじめとして妖精達を演じた皆さんやオーベロン
役の畠垣洋司さんなど、個々の役者さんには光るものがあったと思います
が、その良さを消して余りあるくらいドタバタと出来の悪い吉本新喜劇の
ような脚本・演出や一部の役者さんの大仰な演技など、「なんだかなぁ」と
思わずにはいられませんでした。
ディミートリアス役の樫原弘明さん、1月の舞台でもパンツ姿(この時は
もっと下品なシチュエーションでウン○がついたパンツをはいていたと
いう設定)でしたが、パンツ姿になるのはこの俳優さんのお約束・デフォルト
なんでしょうか?
また衣装・大道具・小道具が粗雑で安づくりなのが丸分かりで、全体として
オーベロンやティターニア(タイテーニア)、妖精達などのシーンを除き、
学芸会の延長レベルと言っても差し支えないくらいの劇であったように
感じられました。
それでも先に述べた通り、オーベロン役の畠垣洋司さんなど、妖精側の
演技は大仰な誇張に走らず、十分に抑えを効かせた演技でしたし、個々
では役柄の上で最善を尽くしている役者さんもいました。
個人的にはそうした役者さんの努力を正しく生かすべく、主宰した劇団には
「喜劇とはいかにあるべきか」を考えてもらいたいと思います。コメディとは
決して出来の悪いドリフのショーを再現するものではないのですから。