南の島に雪が降る 公演情報 劇団前進座「南の島に雪が降る」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    話は史実を脚色した笑いの強い感じでした
    でも、その分背景にある戦争という強い負の現実がより強く明確に感じさせる話となっておりました。戦闘よりも飢餓や病死での死亡者が多かったという過酷な現状の中、演劇という文化がどれほど人の心に希望や明るさをもたらすのかが見事に表現されていました。

    25分の休憩を入れた3時間の長作で、ほぼ間髪入れずにアフタートーク=今回は舞台照明と若手2名の参加トークイベント約25分+でありました。

    ネタバレBOX

    熱帯のジャングルで生き延びてる兵士の娯楽たる演劇分隊の設立から解散までを描いた話であり、今は昔と当時の戦場を思い出しての回想が主体のしーんであり。その分ナレーションで日時等を言ってくれて時間経過や状況が良くわかりました。

    役者等を集めるのにも各部隊に召集をかけて、手弁当持参でジャングルの中を3~4日かけて徒歩で移動してくる兵士たち・・・。とか100人中70名近くが浪曲でサビを覚えたとボヤく参謀殿=話のわかる実に人間らしい上司として描かれており、戦争モノによくある横暴・無能なというステレオタイプに表現されてなかったとこが実にホントの話なんだなぁと感心できました。

    分隊の屋台骨であった班長が陸軍司令長官の移動で共を命ぜられ本土に帰国できるところを、島の7000名の同胞の心の支えになっている演劇の為に個を殺して皆の為に残ったという話の件は、最後の雪の話と同等に心を打つエピソードでありました。

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    2015/08/14 02:51

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