ふみ 公演情報 LiveUpCapsules「ふみ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    短い時間の中で分かりやすい芝居
    第6回せんがわ劇場演劇コンクール参加作品。

    大きく2つの物語に分かれるが、一貫して自分の信念を貫き通した与謝野晶子が描かれる。脚本はしっかり書かれ、演出も面白い。
    明治文壇で活躍した与謝野鉄幹・晶子夫妻の出会いと結婚が1つ目の話、晶子が詠んだ句をめぐり、評論家・島村抱月との論戦が2つ目の話であるが、その繋がりは微妙である。しかし、晶子の激しく一途な思いは2つの話があってはじめて伝わると思う。
    芝居の内容がよく分かる脚本・演出であり、その観せ方も粋であった。

    ネタバレBOX

    明治の文壇史の一端をダイジェストで観たようだ。芝居の脚本・演出は丁寧で骨太い感じがあった。日露戦争当時の日本...国粋的な論調の島村抱月との論戦は、文学的見地というよりは国是に対する見方。一瞬、教育的な芝居になりそうであったが、前半の恋愛場面からの繋がりで中和させたと思う。

    さて先に戻るが、鉄幹主宰の歌会への投稿を始め、”文”のやり取りは扇を文にみたて、それを投扇することによって粋に描く。時代背景を考慮した着物姿と相まって優雅の中に凛とした与謝野晶子が描かれていた。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2015/07/20 14:10

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