倫敦影奇譚シャーロック・ホームズ 公演情報 タンバリンステージ「倫敦影奇譚シャーロック・ホームズ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    トラブルを超えて…
    理由は公開されていませんが、
    ※ すいません、他の方の感想を読むと先に主役が降板したり
      色々あったんですね。詳細な理由はまだ把握してませんが・・・
    開演わずか3日前に主人公含むキャスト3名の配役変更があり、

    そのトラブル自体で「本劇はもうダメかな…」と自分は諦めもあり、

    その上で交代キャストの1人がツイッターで
    「失敗すると思う人こそ観に来てください!」と
    まるで「自分達の”挑戦”を見届けて!」とでも言うかのような
    (状況をわきまえぬ強気とも取れる)発言に、

    「”不良品”と分かってて自信持って売りつけるとはどういう了見だ!?」と
    はっきり言って激昂しました、自分。

    観劇自体キャンセルしようかとも思いましたが、
    「まあ、こういう状態でどこまでやれるのか」だけでも見届けるか、
    と6/20(土)13:00の部観劇。


    はっきり言って全く期待してなかったので、パンフレットその他も買わなかったんですが
    (いつもなら観劇後の「お楽しみ」と欠かさず買ってます)、

    「原作自体の物語の力」「脚本/演出の力」「照明/音響その他の力」
    そういった要因にも助けられつつ、

    役者自身の自分の出来る限りをやろうという姿勢もあり
    (主人公ホームズなど観ていてそれが感じられるほど)、

    中盤以降、物語の盛り上がりにかけて、
    はっきりいって本劇の世界観に引き込まれました。

    お芝居は「リアル思考」派なおじさんにはちょっとツライかな、
    と思うような厨二な設定もありつつも、
    「ラストどうなるんだ!?」とかなりハマって観劇できました。

    そういう意味で、今回はなんとか座組全体の努力で
    トラブルを乗り越えたのかな、と。

    ※ はっきりいって、今回の最終キャストで最初から
      やっていてくれたら、もっとずっと良いものに仕上がっていたんじゃないかなあ、
      とは思ってしまいますね。

    ネタバレBOX

    【思った事】
    ・ 原作は知らないのですが、実際本劇を観劇した限り
      かなり「面白そう」なお話ですね。
      久保田唱脚本、とはまた別の所で、色々ひっかけてくれる要素があり
      楽しませてくれる(あるいはそこも脚本で入れた要素?)。


    ・ その上で脚本/演出や照明/音響などの良さもあり、
      物語中盤以降、盛り上がっていくお芝居に合わせて
      自分の気持ちもどんどん舞台に引き込まれてしまいました。


    ・ ただ、開演後の出だし、今回のトラブルに巻き込まれた(?)3キャスト
      (主人公役以外は顔・役とも知りませんが)よりも
      その他のメンバーの方(女性など)がお芝居の世界にノレていないのか、
      ぎこちなさだったり、噛み/トチリだったり、
      何か役に入り込めていない感じが出まくってました(はっきり言って観客に伝わる悪い空気)。

      その時点では「今回のトラブルがなくてもこの座組は失敗だったのかな?」と思ってしまいました。

      まあ、中盤の盛り上がりからは全員いい演技をしていたと思いますが、
      どうして出だし、ああいう空気になっちゃったかなあ?
      (低トーンから始めるよう演出指示でもあったのかしら?)


    ・ ボクラ団義がかつて「遠慮がちな殺人鬼」での急病人発生時に使った、
      手帳を見るように脚本を確認する、という手が
      本劇中一部主人公に使われていたと思います。

      まあ、うまく所作/移動などの中でそれを行い、
      「読んでるふう」を出さないようにしていたので、
      それ自体は今回のトラブルからすれば「許容範囲」かと。

      ただし、この手が2度(あるいはもっと?)うまくいったからと
      こういうトラブルに対して「またこの手を使えばいいや」とか
      プロデューサーや作/演出が考えるようになったら終わりだと思いますよ。

      事故や急病などでは仕方がないとしても、
      今回のような(理由の明かされない)トラブル自体を出さない事が
      まず一番重要かと思います。

      観劇する側だって舞台や役者を「心配」もするし、
      舞台に期待しているからこそ「がっかり」もします。
      そこは「舞台を作る側」にとっても忘れて欲しくない所だと思います。


    ・ アンケートの「良かった役」で、名前を覚えている人の中で
      「ブレない演技をしていた」という事で
      ワトソンさんを上げたのですが(執事なども良かったのですが)、
      帰宅途中他の観劇者さんの会話が聞こえてきて、
      「そう!オールデガー(?)さん!」と自分も思い出しました。

      「狂人?」「悪の手先?」「実は味方?」と観客の心を?マークだらけに
      ミスリードしたあげく、物語中たびたび意味ありげに回想シーンで登場していた
      ホームズの兄だったとは・・・

      いやあ、オールデガー(?)さんが(主役自身を差し置いて)
      一番観ていて「インパクトがある」「面白い」「おいしい」役だったのではないか?
      と思いました。
      ※ もちろん演技の良さがあってこそですが( ´ー`)


    ・ 表にも書いたのですが、元々最終的なキャストの状態で、
      かつ、今日の開演直後のような気の抜けたような所なく、
      本劇が観てみたかったですね。
      
      続編や再演に期待したいと思います。


    ・ 6/20(土)13:00回は自分としては面白く観る事が出来ましたが、
      初日から今まで、どれだけの苦労と失敗をしてきたのだろう?
      ツイッターの感想などで「苦労されている」というのは知っていましたが、
      そこが気になります。

      今日がこなれてきた上での面白さだとしたら、
      初日を楽しみにしていた観客の方々には残念な思いをさせてしまったのではないか?と。


    ・ そう、竹石さんについて前々から思ってたのですが、丁度良いので。

      色々な方向の演技についてとても高いレベルで演じる事の出来る役者さん
      (自分が「ワラワレ」で初めて観てから
      たった数回の舞台の中で成長されたのか、元々がそのレベルだったのか)、

      同ボクラ団義メンバーの沖野さんなどのようにある方向で突出した演技の才を魅せる
      (「狂気」「狂おしいほどの純愛」「真面目バカ」その他)方とは違い、
      「オールラウンダー」タイプだな、と思っています。

      ただ、その自分の能力が全体的/平均的に高いレベルに達してしまっているがゆえの、
      ・ 器用貧乏

      ・ なんでも出来るがゆえにいいようにこき使われる
        (言いたい語彙を忘れてしまいました)

      ・ 力加減を知り尽くしているからこそ、
        適度(といっていいのか)の所で力を押さえるようになる

      など、色々な「経験」を積む意味では良いとしても、
      役者としてあまりにも「無理」をさせられたり、
      自分ならではの「色」を無くしてしまわないかなあ?

      というのがちょっと気になっています。

      ※ どんな役でもこなせる、なら役者の「色」なんてない、
        で良いのかも知れませんが、
        自分は「情熱的な演技ならこの人」、
        「理知的な演技なら・・・」
        のように、その役者さんに毎回期待させる何かが欲しいかなあ、と。
        (まあ、役者さんの「幅」を狭めるような事言ってますね、
        自分でも何が言いたかったのか良く整理できていません。)

      ※ すいません、家帰ったら内容見なおして書き直しますm(_ _)m

    まあ、とにかく本劇が「楽しめるもの」に仕上がっていて良かったです( ´ー`)

    2015/06/20(土)20:53 思考整理
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    感想投稿の際はビルの生け垣に座ってPC画面が見えないまま
    急いで書いてたので、うまく自分の思考が整理できませんでした。
    ※ 色だなんだ、というのは確かにありますが
      (この役者さんの「こういう役」は安心して観られる、という)、
      僕は「役者さん」の色々な「役」と「演技」を観たいと思ってます、よ?
      ? なんで「色」って書いたんだろう??


    最近の竹石さんについて思っていた事とは、


    「忍ブ阿呆ニ死ヌ阿呆」初日を観劇した際、下忍兄役について
    うまくバランスを取る形で演じた(?)のか、
    演技自体は全く問題ないものでしたが、
    妹や団蔵、仲間達に対しての突出した想い/感情があまり表に出ていたように感じられず、
    「主役としての立ち位置を”智者”団蔵に食われた?」という感じがありました。

    で、2度目の観劇では(多分ですが)見事に下忍兄の
    ・ 妹
    ・ 団蔵、仲間たち
    ・ 下忍という生き方
    ・ 織田信長
    などに対しての感情を表に出しまくって(=熱が入って)、
    その熱が団蔵その他を突き動かした、
    「物語としての”きっかけ”となるキーマン」としての役割を果たした
    (あくまでも「主役」であった)と感じました。


    そこから、「オールラウンダー」としてどの方向への演技もこなせて
    力加減も必要に応じて入れ抜き出来るようになった事が、

    ・ 良い方にも悪い方にも働きうる

    ・ どんな役でも無難にこなせる力量が、
      演じる役への突出した思い入れを失わせ(う)る、
      きっかけになってしまっていないか?

    と感じる事がありました。


    そうした時に「器用貧乏」的に便利に使われ、
    今回のような「とんでもない無茶」すら振られて、
    という事があれば、「役者道への思い入れ」がヘタってしまい、
    それこそ「無難な演技」に走ってしまわないかな?
    という事を恐れました。


    どんな役(笑わせるバカ、泣かせる役、激しい怒りを持つ者、悪い奴、など)でも
    こなせる力量があるからこそ、
    そこにかける突出した想いというか、突き抜けるような意志は捨てないで欲しいなあ、
    「役者という芸にかけたプライド」を捨てないで欲しいなあ、
    と今回のトラブルの件を聴いた時に特に思いました。
    (今一番脂が乗ってる時期だからこそ、ですかね。
    落ち着くのはもっと歳をとってからでいいと思います。)


    すいません、自分が竹石さんに思ったのはこんな感じですm(_ _)m
    まあ、1観劇者の”感想”という事で・・・
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    2015/06/20 17:19

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