ちょぼくれ花咲男 公演情報 文月堂「ちょぼくれ花咲男」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    初演の方が濃密ながら、エンタメとしては進化
    今回も、ご縁があって、ご招待で拝見させて頂きました。

    初演より、登場人物も増え、熟練の役者さんも、加わったせいで、演劇としてのスケールは、大きくなり、キャストの質のばらつきもなくなって、エンタメとしての、舞台の見せ方は格段の進歩を遂げたとは思いますが、どうも、初演の濃密な人情劇のファンだった自分には、ストーリー構成的には、やや不満を感じる舞台でした。

    登場人物それぞれの、抱える事情の、露呈シーンが、少なくなったせいで、観客が、それぞれの人物に感情移入する機会が薄れてしまった気がします。

    ただ、あの扱いづらい高円寺の舞台機構をうまく使った、三谷さんの演出家としての才能には感心しました。役者さん達のパフォーマンスも楽しげで、大いに舞台鑑賞の喜びを感じさせて頂けました。

    ネタバレBOX

    花咲男の人情味が、初演の役者さんの方が、うまく体現されていた気がして、個人的には、初演の舞台の方が、人情劇としては成功していたように感じます。

    ストーリー展開のスピード感が早まり、エンタメ作品としての楽しさは、加速したのですが、その分、各人の味付けが散漫になったように感じてしまい、その部分が、大変残念でした。

    弟のために、西洋三味線を譲ってほしいと、花咲男が、馴染みの太夫に頼んで、二人がまだ退場しない内に、舞台上方で、弟が、その三味線を手にしているのは、あまりにも、舞台転換が早すぎたように、思いました。

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    2015/06/18 16:36

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