期待度♪♪♪♪♪
全国の妊婦サン、必見です
同僚A「『劇団おおたけ産業』が北池袋の新生館シアターにて5公演、打つようです」
同僚B「今度の劇は キャスト勢が11人らしいね」
同僚A「はい、そうです。主宰をされていらっしゃいます大竹 匠さんは作・演出を専念され、若手中心の俳優陣が舞台にたちます。回によってはミュージシャンのミニライブもあるとか」
同僚B「『なまえ』にまつわる過去公演だとCD、配布して ましたからね。
同僚A「大盤振る舞いだったよな」
同僚B「だって、大竹 匠さんが 一枚、一枚 焼き付けからパッケージの印刷まで、全工程 担当したんでしょ」
同僚A「演劇に専念させてやれよ!『おおたけ産業』だとしても自家工場とか別にもってるわけじゃないだろ!」
同僚B「あらら…ネジ5000本、注文する寸前でした…」
同僚A「何でだよ!第一、お前 そんなネジ大量にいらねえだろ!」
同僚B「たしかにね…まあ、『劇団おおたけ産業』は家族仲と呼ぶべき昔ながらの中小企業なんですよ」
同僚A「そうなんですか」
同僚B「そう、そう。かつて、演劇経験すらない新人を起用しましたからね。いうならば昭和のころ、地方から集団就職の一員として上野にやってきた中卒『金のたまご』ですよ。しまいには このご時世、演劇界の宿敵であるチケットノルマ制がなし!」
同僚A「面倒見がいいわけですね」
同僚B「さらに、金利手数料も最大2年分負担します!」
同僚A「テレビショッピングじゃないかよ!だからお前、演劇に専念させてやれって言ってるんだよ!」
同僚B「もちろん、『おおたけ産業』には そんな財務力ありませんから。金利 負担はもろもろ『ジャパネットたかた』に代わってもらいます」
同僚A「なんの因果だよ!」
同僚B「まあね…。ところで本題にはいると、『マタニティー ハラスメント』、通称『マタハラ』を大竹 匠さんなりに 切り取った作品が『ぎゅっと、手を握って』だとか。女性管理職を3割まで引き上げる目標を政府が掲げてますから、時流ついてるね」
同僚A「結婚や出産を理由とした昇進差別は禁じられてるけど、過半数の女性社員が何らかの差別、つまり『マタハラ』に遭った、というアンケート調査も あるよね」
同僚B「他方、男性の育児休暇も3%に満たないレベルなんだよな。休暇期間も せいぜい1週間。これは男女双方の課題としても 考えなきゃいけないことかと思うね」
同僚A「うん、結局はワークシェアリングだよ」
同僚B「大竹 匠さん自身も遭ってるわけですからね。それを反映してほしいけどね」
同僚A「へえ。男性でも『マタハラ』被害者は 少なからずいるんですね」
同僚B「なにせ、あの お腹をみて察するとおり、彼 現在妊娠中ですからね」
同僚A「できねえよ!」
同僚B「こういうのは どう?しばらく演劇をお休みになって、その間、彼の仕事は 他の劇団員が受け持つことにしよう。で、あわよくば主宰から演出補佐にでも…」
同僚A「だから、いい加減 演劇に専念させてやれよ!」