満足度★★★
独特な世界観…
舞台は北関東にある温泉街、老舗旅館「宝や」である。この旅館の従業員の休憩室兼事務所がセットとして組まれているが、それは見事であった。また、登場するキャスト以外の案内スタッフも濃紺に赤く染め抜いた模様の広角袖の印半纏…そこには「戸締り用心」と白抜きした文字が浮かび、会場全体を旅館に見立てようと雰囲気作りに努めていた。
物語は、その旅館が不況のあおりを受けて客足が途絶え経営難に陥っていた。これを打開すべくある行動を画策するが…。
キャストにイケメンが揃っていることもあり、女性客が多かったようだ。話が佳境に入った場面では場内のあちらこちらですすり泣きが聞こえる。一方遊びの場面も多く、そのギャップが大きい。
緩いようにも感じたが、1時間45分の公演を観せてしまう独特な世界観があった。
(ネタバレBOX 5.7追記)